2022年11月29日 | 健康のこと -Health-
#健康 #ライフスタイル #今できること #インタビュー #仕事
インターネットやソーシャルメディアを見ていると、世の中はすっかりアフターコロナの世界に突入したように感じられます。解放感を覚える一方で、世の中が再び大きく変化している中、「私はこのままでいいのか」「将来どうなっていくのだろう」など、漠然と不安を感じるひともいるかもしれません。
しかし、こんな時だからこそ、しっかりと大地を踏み締めるように「自分のチカラ」を信じていたいもの。今回は、プロゴルファーの笹生優花選手に、環境を変えられず逃げられもしない場面でも前を向き、「自分のチカラ」を信じて前に進む際の心の整え方についてお話を聞きました。
――8歳でゴルフを始め、その6年後にはフィリピン女子ツアーに参戦してアマチュアながら初優勝した笹生選手。子どもの頃、プロゴルファーとして活躍する姿を想像したり、夢を叶えられると考えたりしていましたか?
笹生選手:プロゴルファーに憧れを持ったのは、テレビで見た試合がきっかけです。ロリー・マキロイ選手やタイガー・ウッズ選手の活躍を見て、「こういうプレーをして勝てるひとになりたい!」と考えてゴルフを始めました。
練習を続けていると、メジャーで勝つことがどれくらい難しいか段々わかるようになり、「夢で終わっちゃうかもしれない」「簡単には勝てないな」と思うことはありました。父からも、「これからいろいろなことを経験するかもしれないのに、本当にプロを目指すのか?」と聞かれもしました。
それでも「プロゴルファーになりたい」という強い気持ちで日々の練習に励み、ここまできました。なので、他の先輩方のことをとても尊敬しているし、学ぶべきところがたくさんあると今でも感じています。
――天候や芝の生え方、一緒にラウンドする選手や自身のコンディション等、さまざまな不確実性の中で、18ホールをいいスコアで終えることは奇跡のようなものだと想像できます。思い通りにならない時、投げ出したくなることはありますか?
笹生選手:ジュニア時代も含めて、試合を途中棄権したいと思ったことはありません。練習ラウンドの時は、「暑すぎて辛い!」と感じることもありますが、試合では18ホールをまわり切るまではケガをしていてもプレーを続けます。
思い通りにならなかったり、スコアが悪くてもどかしさを感じたり、道具に八つ当たりしたくなる気持ちを抱いたことがないわけではありません。だからといって棄権してもプラスにはならないですし、最後までやりきって気付きになる“何か”を探せた方がきっといいはずだ、と思っています。
私は、「好きなコースが必ずしもスコアがいいコースであるとは限らない」と思っていますし、調子がいいからといって必ずしもそれが「ゴルフの楽しさ」ではないとも考えています。
もちろん、調子が良くていいスコアが出ればいいのですが、ショットの調子が悪くてもいい結果を残す場合もあります。ただし、それは最後までやり切らないとわからない。それがゴルフだと思います。
例えば、全18ホールのうち、前半の9ホールを規定より5打数もオーバーすると、「やめちゃいたい!」と思っても不思議ではないですが、私は、「もしかしたら次の9ホールは凄くいいスコアになるかもしれない。途中でやめてしまうなんてもったいない」と考えるタイプです。そう考えると最後の最後まで諦めない気持ちが湧いてくるんです。
――うまくいかない中で最後まで諦めずに続ける努力が必要な場面は、プロゴルファーだけでなく、ビジネスパーソンにも共通する気がします。どうやって気持ちを切り替えているのでしょうか?
笹生選手:ジュニア時代はやっぱり切り替えられずに引きずってしまい、調子が悪い時は終わるまで調子が悪いままでした。最近はほとんどそんなことはないのですが、あらためて考えると「切り替えスイッチ」は、特にないように思います。(笑)
ただ、目の前にある「ゴルフ」をもっと深く理解したい、という思いは強いです。うまくいくことだけがゴルフではないし、失敗することもあります。これはどんなスポーツにも、仕事にも共通することでしょう。失敗を恐れたり、嫌がったり、……もちろん失敗するのは嫌なのですが、怖がるのは違うのだろうな、と思います。
ゴルフは、止まっているボールを打った後のことを予想してプレーを進めますが、「100%、絶対にこうなる!」ということはありません。予想が外れたら、「どうしてそういうふうに思ったのだろう」「どうしてこうなるって思い付かなかったのだろう」と、予想したことの背景にある気持ちのあり方などを振り返るのですが、それが凄くおもしろいと思っています。
そういう、100%自分の思い通りにいかないところが、「ゴルフと人生は似ている」と言われる理由ではないでしょうか。だから、勝つことはとても嬉しいことですが、勝つことだけが嬉しいわけではないと感じるのかもしれません。
――ゴルフは100%自分の思い通りにいかない、ということですが、自分を取り巻くいろんなものが自分の思い通りにならない環境の中にいると、怖さを感じることはありませんか?
笹生選手:確かに怖いです。しかし、子どもの頃からずっと一緒に父と行動していて、そういう環境におちいったとき、「失敗するのを怖がっていたらダメだ」というような、短いけれど意味のある言葉をいくつももらっています。怖がっていたら何もできないですし、怖がらなければチャレンジもできるわけですから、それが大事なマインドセットなのだと思います。
怖くて何もしないより、明るい方を見て進み続ける――。
やっぱりどこかで失敗をするし、「失敗するかも」という考え方が消えることはないけれど、「これは絶対にできる!」と自分を信じてあげないと、うまく物事は進まないように思います。
それでも失敗やミスをしたなら、そのときは一歩下がって、「失敗するのがゴルフだから、また次を頑張ろう」と考えること。「どうして失敗したんだ……」と落ち込むのではなく、冷静になって考え直すこと。これが大切です。
そういう意味で、「ゴルフって本当に奥深いな」と思うし、自分もまだまだ全然わからないことがいっぱいです。笑
――聞いていると、とても冷静で探究心が強いのだな、と感じます。きっと他のひとの声などで気持ちが揺らぐことも少ないのかな、と想像するのですが、そんな「笹生優花」になった背景にはどういった体験や経験が生きていると思いますか?
笹生選手:まず、ゴルフを始めたのはフィリピンの母の実家近くの練習場だったのですが、周りはみんな年上ばかりで、女子はほとんどいない環境でした。そういう環境でも、実はあまり「自分が他とは違う」と感じることはありませんでした。
大きくなるにつれて、日本とフィリピンを行き来する機会も増え、「日本とフィリピンのハーフの子、ダブルの子」「日本に、あるいは、フィリピンに帰れ」なんて言われることもありましたが、落ち込んだりしたことはなかったと思います。逆に、みんなにはないものを自分は持っている、というように感じた部分も少しはあります。
それに、「どうしてそんなに分けたがるのだろう?普通に、ひとりの人間として見ればいいのに」とも思っていました。
プロゴルファーになって、最近はゴルフの練習だけではなく、これまで触れたことのないような世界で活躍する方々と交流する機会も増えました。応援してくださることへのありがたみを忘れないようにしていますし、そういうご縁が深まり、新しい物事に触れ、それをよく知ることで、「楽しい!」と感じる機会がより増えている気がします。
――一方で、コロナ禍もあり、新しいことに対して尻込みしてしまう気持ちが大きくなっているとも言われます。
笹生選手:私がプロになったのもコロナ禍の真っ最中だったので、試合をしてもファンやギャラリーがゼロというこれまでにない状態が続きました。ただ、それはそれで体験できないことだし、選手同士の交流が増えたのは貴重な時間だったと思います。これはこれで楽しいね、と。
何かがないから落ち込んだり、後ろ向きになるのではなく、「これはこれで楽しい」と思えることも大事だと思います。あまりに期待値が高すぎて、現実とのギャップが鮮明になると、確かにがっかりしますよね。
期待をしないわけではないけれど、期待通りでなかったとしても、「こうなったらこうなったでいいし、そうじゃなければそうじゃないでいい」というように、「絶対これじゃなくちゃいけない!」と思い過ぎないことは大事かな、と思います。
――将来についても聞かせてください。今、「将来が不安」というように未来をネガティブに感じているひとは少なくないと言われていますが、笹生選手自身はどのように感じていますか?
笹生選手:もちろん心配にはなります。今後どうなるのかなんて、誰にもわからないですからね!未来のことは誰にもわからない、だからこそ今を頑張って自分で自分の未来を今から作っていく、そのために頑張ろう、と思っています。
そういう気持ちを支えてくれるのは父をはじめ、家族の存在が大きいと思います。ゴルフを始めた時、父から言われたのが、「今たくさん頑張らないと自分の夢に辿り着かない」ということでした。夢があるのなら、今何をしなくちゃいけないのか、考えて決めて、失敗しても前に進むことを諦めずにやり続けることが大事だ、と言われていたのです。
8歳や9歳の頃はその意味を完全にはわからなかったけれど、ずっとやることは同じで決まっていたので、目の前のことをやるしかない、と思っていました。それは今でも同じです。
――先のことはわからないから目の前のことをやるしかない、というのは意志の強さを感じる言葉です。もし、その強さが保てなくなったらどうしているか、ぜひお聞きしたいです。
笹生選手:うまくいかなくて自信が持てないときは、考えるよりもやるべきことをやるしかない、と思っています。あとは、私はプロゴルファーなので、たとえば、他のひとに比べて体力があったとか、上手だったとか、そうなれた理由があるはずなので、そういうことを思い出すこと。あるいは、どうしてゴルフを始めたのか、といったことを振り返ったりするのもひとつの方法のような気がします。
あとは、無理にうまくいかせようと頑張るのではなく、「どうしてうまくいかなくなったのか」という理由を見付けられると、次に生かせるように思います。
私たちゴルファーだけでなく、ラウンドをサポートしてくれるキャディーさんにだって、調子の良し悪しはあります。「今日は風読みすごく良かったけど、昨日は全然駄目だったね」といったとき、大切なのは、最低限のことができるということです。うまくいかないときこそ向き合って話し合い、落ち込まずに「悪いなら悪いなりに頑張ろう!」と決めるようにしています。
以前、あるプロゴルファーは、「自分は1ラウンド7回ミスしてもいいと自分に言い聞かせている」と言ったという逸話をインターネットで見たことがあります。一度ミスをしても、「まだ6回ある。大丈夫」というように考えられたら少し楽になるな、と思いました。
ドライバーもちゃんと打てて、グリーンに全部乗せられて、パターも全部入って、という理想は思い描きつつも、そうじゃなくても結果を受け入れなくちゃいけない、これはビジネスパーソンも同じはずです。そこで落ち込んでいても始まりません。
私の場合は、「もう終わっちゃったんだから、はいまた明日!」と切り替えます。明日何が起きるかわからないなら、いつも通りのことをしっかりやって明日に備えるしかない。凄いスコアが出るかもしれないし、もう全然駄目になっちゃうこともあるかもしれない。けれど、明るい方を見ていかなくちゃいけないし、暗いことばかり考えていると行動も暗くなります。それなら、明るい方を見て進んで行こう、ということです。
――2021年末から、笹生選手のスポンサーとしてアクサが加わっています。笹生選手から見たアクサの存在やアクサの考え方についての感想は?今後、アクサと一緒にやっていきたいこと、「こういうことをして世の中を変える力になりたい」と思うこと、胸に秘めている想い(ambition)を聞かせてください。
笹生選手:アクサとの関わりが始まって、ブランドメッセージである「Know You Can そう。あなたなら、できる。」のような言葉に触れ、それが自分の支えになっている気がしています。中でも「セルフコンフィデンス(自分を信じること)」は自分にも言い聞かせている言葉です。
この先、一緒に何ができるか模索中ですが、まずは少しでも自分が経験したことや体験していること、そこでの想いをうまく伝えていけたら――たとえば、私は尊敬する先輩に憧れてプロゴルファーになったので、それを少しでもジュニアの子たちに伝えられたら、そして、それがきっかけで次の世代が育っていったら嬉しいです。
プロフィール:笹生優花
2001年6月生まれ。日本人の父とフィリピン人の母を持つ。TVで見たロリー・マキロイ選手やタイガー・ウッズ選手のプレーに魅了され、8歳よりゴルフを始める。14歳で出場したフィリピン女子ツアー(16年「ICTSI Eagle Ridge Ladies Invitational」)ではアマチュアながらまさかの優勝! 18年「アジア大会」の女子個人戦で金メダルを獲得。2019年に日本女子プロゴルフ協会のプロテストに合格後、尾崎将司に師事する。20年「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」でツアー初優勝、21年「全米女子オープン」でメジャー初制覇。
最近、ジュースを控えるようになったのが「大人になったなぁ」と思う瞬間だと言う21歳。
アクサ生命は、まず「がんに罹患しない」ためのサポートを、もしもがんに罹患したとしても「早期発見と最適な治療方法の選択」「治療と生活の両立」のサポートをいたします。
あなたの「夢」を叶え、人生100年時代を豊かにするためのプランを一緒に考えませんか。
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