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​死亡保険金の受取人は誰がなれる?
変更方法やかかる税金も解説

​公開日:2026/04/30


​死亡保険金の受取人は、契約者(保険料の負担者)本人以外に2親等以内の血族なども指定できます。契約後の変更も可能です。


​​ただし、保険料負担者と受取人の関係によっては税負担が大きくなることもあります。ここでは、死亡保険金の受取人について解説します。受取人の変更方法や税金も紹介するので、死亡保険の契約前はもちろん、契約後も確認してみましょう。​

→​アクサ生命の無料相談の流れ​を見る


​死亡保険の受取人とは​

​死亡保険の受取人とは、死亡保険金を受け取る人のことです。医療保険の給付金は原則として被保険者が受け取りますが、死亡保険は被保険者以外の人に受取人を指定します。​


受取人は死亡保険(生命保険)の契約時に指定しますが、契約後に変更できます。アクサ生命では、スマホから「MyAXA(マイアクサ)」にアクセスして手続きをすると簡単に変更できるので便利です。​


​死亡保険金の受取人に指定できる範囲

​死亡保険金の受取人に指定できる範囲は、原則として配偶者または2親等以内の血族です。受取人を複数の子どもや、例外として2親等以内の血族以外の人に指定できる可能性もあります。

​2親等以内の血族​

​2親等以内の血族は、父母、祖父母、子や孫、兄弟姉妹までです。血縁関係のない人でも法的に血族とみなされる場合があり、養子や養親が該当します。​

​配偶者

​配偶者(婚姻関係にあるパートナー:夫もしくは妻)は、血族ではありませんが死亡保険金の受取人に指定できます。


配偶者は万が一の際にその後の生活費や葬儀費用などの負担が大きくなりやすく、経済的ダメージを受けやすい状況にあることが多いです。そのため、死亡保険金の受取人を配偶者とする保険契約は多く見られ、一般的な選択肢となっています。

​上記以外の第三者​

​配偶者・2親等以内の血族がいない場合や、受取人にできない理由がある場合は、第三者を受取人に指定できます。​


​例えば、婚姻届を出していない事実婚・内縁関係のパートナーや同性のパートナーなどです。生命保険信託を利用すれば、信託銀行等を受取人にできます。この他​​のケースでも​​受取人として認められる場合があるので、保険会社に相談してみましょう。​


​複数の受取人を指定できるケースもある​

​子どもが複数いる場合は、複数の受取人を指定することもできます。請求手続きが完了した人から保険金を受け取れるケースもありますが、代表者1名が請求する場合、受取人全員が同意のうえ、署名や必要書類が揃わないと、保険金がもらえないケースもあります。​


​​兄弟姉妹の仲が悪いなど受取人同士が協力できない可能性がある場合は、それぞれ別個の死亡保険を契約して受取人を1人にした方が、受け取る際のトラブルを防げる可能性があります。​


​死亡保険金の税金​

​死亡保険金は、契約内容によって税金が異なります。これから死亡保険を契約する人はもちろん、既に契約した人も確認してみましょう。


​死亡保険金は、受取人・契約者・被保険者の関係性によって、課税される税金の種類が変わります。​

  • ​受取人:保険金や給付金を受け取る人​

  • ​契約者:契約の申込みをして保険料を支払う人​

  • ​被保険者:保険の対象になる人​

​三者とも異なる場合があれば、被保険者と契約者が同じ場合、契約者と受取人が同じ場合もあります。この記事では契約者=保険料負担者とします。​


死亡保険金​​にかかる​​税金は、所得税(+住民税)・相続税・贈与税の3種類です。保険金の受取人、契約者(保険料の負担者)、被保険者が誰かによっ​​てかかる税金が異なります。​

​​​被保険者​ ​

​契約者(保険料の負担者​)

​保険金受取人

​かかる税金​

​A

​B

​B​​​

​所得税(+住民税)​​

​A

​A

​B​​

​相続税​

​A

​B

​C​​

​贈与税​


​所得税がかかる場合​

​払込保険料よりも死亡保険金が多く、契約者(保険料の負担者)と保険金受取人が同じ場合は所得税(+住民税)の課税対象になります。


保険金の受け取り方によって所得の種類が異なり、一時金として受け取る場合は一時所得、年金として受け取る場合は雑所得です。


例えば一時金として受け取る場合、以下のように一時所得を計算します。


一時所得=(死亡保険金-払込保険料-50万円)×1/2


年金として受け取る場合は死亡保険金から払込保険料を引いた分が雑所得として課税されるため、一時金で受け取る人が一定数います。


​相続税がかかる場合​

​契約者(保険料の負担者)と被保険者が同じ場合は、相続税の課税対象になります。死亡保険金の受取人が被保険者の相続人であれば、500万円×法定相続人の数までの死亡保険金が非課税です。


例えば法定相続人が2人の場合、1,000万円までの死亡保険金は課税されません。1,000万円を超えた分についても、他の相続財産と合算して基礎控除額の範囲内であれば、非課税です。


基礎控除額=3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数


年金として受け取ることもできますが、相続税が非課税でも所得税が発生する場合があるので、一時金として受け取るケースが多いです。


​​贈与税がかかる場合​

​​​保険金の受取人、契約者(保険料の負担者)、被保険者の全てが異なる場合は、贈与税の課税対象になります。贈与税は​​年​​110万円の​​基礎​​控除が受けられるため、死亡保険金が110万円以下なら非課税です。

​贈与税の税率は相続税や所得税と比べて高いため、税金の負担を減らしたい場合は避けましょう。​


​死亡保険金の受取人を変更するタイミングの例​

​死亡保険金の受取人を変更するタイミングの例として、3つ紹介します。被保険者の同意を得たうえで、手続きをしましょう。


​受取人が亡くなったとき

​受取人が亡くなったときは、受取人変更の手続きが必要です。手続きしないまま被保険者が亡くなった場合、受取人の法定相続人に権利が移り、保険金の受け取りに必要な署名や必要書類が多くなります。


手続きが煩雑になる前に、受取人を変更しましょう。


​​結婚したとき​

​結婚したときは、一般的に受取人を配偶者に変更するケースが多いです。独身のときに契約した死亡保険は受取人が親になっている場合が多く、受取人を変更せずに夫または妻が亡くなると、どちらかの親が保険金を受け取ることになります。


親が保険金を受け取ったうえで子の配偶者に渡すと贈与税の課税対象になってしまうので、あらかじめ配偶者に変更しておくことで税金の負担が抑えられます。


​​離婚したとき​

​離婚したときは、受取人を配偶者から自分の親や兄弟、子どもがいるなら子に変更しましょう。配偶者は血族ではないため、離婚した時点で受取人に指定できる範囲からは外れるのが原則です。


​​子どもがいて配偶者に親権がない場合、受取人を変更せず配偶者が保険金を受け取ると、子どもの養育費に充てられない可能性もあります。特に子どもがいる場合は、早めに手続きを済ませましょう。​


​子どもが成人したとき

​未成年の子どもでも、受取人に指定することは可能です。しかし、まだお金に関する判断や手続きを自分でできないような小さな子どもの場合、受け取りに時間がかかるケースがあるので注意が必要です。


特に、ひとり親の場合や本人・配偶者共に亡くなってしまった場合など、子どもが親に頼れない場合は「未成年後見」など法的制度の利用が必要になることがあります。こうしたケースでは保険金を受け取る手続きだけでなく、家庭裁判所に申し立てて未成年後見人を選任するといった手続きも必要になるため、受け取りまで数ヶ月程度かかるでしょう。


子どもを死亡保険の受取人としたいなら、子どもが成人してから(=法律上「自分でお金に関する判断や契約が可能」とみなされる年齢に達した後)、変更するのがおすすめです。


​受取人を指定・変更する場合の注意点

​死亡保険金の受取人を誰にするかで、税金や受け取りの手続きなどが変わってくることがあります。十分な検討を行わずに決定すると、「こんなはずでは」と後悔することにもなりかねません。    


最後に、死亡保険金の受取人を指定・変更する場合の注意点を確認しておきましょう。


​保険金の支払事由が発生した後に受取人を変更することはできない

​死亡保険金の受取人は契約時に指定しますが、その後も被保険者(保険をかけられている人)の同意があればいつでも変更できます。


しかし、保険金の支払事由(被保険者の死亡など)が発生した後は変更できなくなるので注意が必要です。発生後に「変更手続きを忘れていた」と気付いても、さかのぼれません。


なお、2010年4月以降の契約なら遺言で受取人を変更することも可能ですが、法律上有効とされる遺言であることが必須など、いくつかの条件があります。


万が一のことが起きてからでは遅いので、保険は生活環境に合わせて適宜見直し、常に最適な状態を保つようにしましょう。

 
参照:生命保険文化センター「死亡保険金受取人が被保険者より先に死亡していた場合、保険金は誰が受け取る?」死亡保険金受取人について

参照:「諸変更と届出」受取人変更


​受取人の変更には被保険者の同意が必須

​受取人を変更するには、被保険者の同意が必要です。手続き書類上、被保険者の署名・捺印が必要になることもあります。自身が亡くなった場合の受取人を誰にするかは重要な問題のため、被保険者に知らせずに勝手に手続きすることはできない仕組みになっています。


受取人の変更手続きは、被保険者の同意を得たうえで、契約者が進めていくのが一般的です。契約者の独断で進めることはできないので、必ずあらかじめ被保険者の同意を得ておくようにしましょう。


ただし、契約者=被保険者の場合もあり、この場合は手続きを1人で完結できるためスムーズに進めやすいでしょう。


​死亡保険金は遺産分割の対象に含まれない

​死亡保険金は、受取人の固有財産とみなされるため、原則として遺産分割の対象外です。つまり、故人の財産や不動産などとは違い、相続人の間で分ける必要がありません。


例えば「長男よりも長女に多くお金を遺したい」といった希望がある場合、受取人の指定を工夫することで希望を叶えやすくなるでしょう。


異なる保険金額を設定した別々の保険をそれぞれに用意することも可能ですし、1つの保険内で分割割合(それぞれの受取人が受け取る割合:「長男30%、長女70%」など)を指定することも可能です。


複数名にお金を遺したい場合、遺産相続に関する親族間トラブルの予防という観点も踏まえて、慎重に指定する必要があるでしょう。


​保険請求に成年後見人が必要になる場合がある

​受取人が認知症や精神障害になった場合など、判断能力の低下が見られるときは成年後見人などの指定が必要になる可能性があります。


成年後見人とは、判断能力が低下した人のために、その人の権利や財産を守る役割を果たす人のことです。財産の管理や契約手続きなどの支援を行うことができます。


成年後見人の選定には家庭裁判所への申し立てなどが必要で、数ヶ月程度かかることもあります。万が一の際にスムーズにお金を受け取るためにも、受取人の判断能力が落ちてきている場合は受取人の変更や成年後見制度の活用を視野に入れましょう。


なお、成年後見制度には判断能力の程度に応じて「補助」「補佐」「後見」の3種類があり、最も重度の人をサポートする「後見」を行うのが成年後見人です。まだ判断能力は落ちていないものの、将来そうなった場合に備えて準備をしておく「任意後見」もあります。


​未成年の子が死亡保険金を受け取るには親権者や未成年後見人が必要

​未成年(18歳未満の人)が死亡保険金の受取人になっている場合、請求の際に親権者または未成年後見人の同意が必須です。親権者であることを証明する書類の準備なども必要で、子どもがまだ小さい場合は、本人の代わりに親権者や未成年後見人が請求手続きをすることになるでしょう。


親権者に頼れない場合は、未成年後見人を選任してから請求手続きを進めます。未成年後見人の選任は家庭裁判所への申し立てが必要で、1~3ヶ月程度かかるのが一般的です。


手続きに手間と時間がかかってスムーズに保険金を受け取れず、受け取りまでの間の生活が困窮する可能性もあるので注意しましょう。


​非課税枠の金額は受け取る死亡保険金の割合によって配分される

​死亡保険金には非課税限度額(非課税枠)があり、一定の金額までなら相続税がかからない仕組みになっています。


非課税枠は「法定相続人の人数×500万円」で計算されます。しかし、だからといって「1人500万円ずつ非課税になる」というわけではありません。実際に非課税になる金額は、受け取る割合に応じて配分されます。


例えば、夫が亡くなって妻と子ども2人が法定相続人となるケースで考えてみましょう。保険金の総額が6,000万円(妻:3,000万円、子ども2人:1,500万円ずつ受け取る)とします。この場合の非課税枠は3人×500万円=1,500万円です。


・非課税枠1,500万円×妻の受け取る割合50%(3,000万円÷6,000万円)=750万円


この例では、妻に認められる非課税枠は750万円となります。結果として妻の課税対象額は、妻が受け取る死亡保険金3,000万円-非課税枠750万円=2,250万円です。


遺された家族が困らないよう、受取人を指定する際は税金のことまで考慮しておくのが望ましいでしょう。


​孫や甥、姪が受け取る場合は相続税の2割加算の対象になる

​生命保険を相続税対策に活用する人も多いですが、税制をよく理解しておかないと、思わぬ課税に驚くことになるかもしれません。


相続税には「2割加算」のルールがあります。これは、亡くなった人の配偶者や一親等の血族(親や子、代襲相続人になった孫など)ではない人が財産を受け取った場合、相続税額が2割アップするというものです。例えば兄弟姉妹や甥・姪、養子となった孫などは2割加算の対象です。


また、生命保険の非課税枠が適用されるのは法定相続人のみと決められています。例えば親が存命中の孫や、相続放棄した人などは非課税枠を利用できません。


参照:国税庁「No.4157 相続税額の2割加算」


​受取人の変更を怠ると意図しない人に保険金がわたるリスクが生じる

​万が一の事態はいつ起きるか分かりません。死亡保険金の受取人は常に適切な設定になっているように気を付けておきましょう。受取人の変更手続きを怠っていると、意図しない人に保険金が渡り、使い込まれてしまうリスクもあります。


例えば、受取人が内縁関係にある人や元配偶者などのまま放置していると、本来の家族に含まれない人が受け取ってしまい、争いになるケースがあります。


「結婚前の契約で受取人が親のままになっていた」といったケースでは、本来守るべき配偶者や子どもにお金が渡らず、トラブルに発展することも考えられます。


さらに、受取人が既に死亡しているのに変更していない場合は、その受取人の法定相続人に均等に分割されるなどして想定外の相続が発生するかもしれません。


受取人をきちんと指定しておくことは、さまざまなトラブルの予防につながります。


​死亡保険金の受取人は税金も考慮して決めるのが大事

​死亡保険金の受取人は、契約後も変更できます。ただし、受取人が変わると課税対象になる税金が変わり、税負担が増えることもあります。受取人を変更する場合には、税金のことも考えて誰に変えるのかを決めましょう。


​アクサ生命では無料で保険・お金のことの相談を受け付けています​

​アクサ生命では保険やお金に関する無料相談を受け付けています。死亡保険金の受取に関して分からないことがある人や死亡保険の見直しを考えている人は、ぜひ一度ご相談ください。


※記載の税務についてのお取扱いは2026年2月現在の税制に基づいた一般的なお取扱いをご案内しているものであり、実際のお取扱いとは異なる場合があります。また、このお取扱いは、将来変更される可能性があります。個別の税務などについて、詳しくは、所轄の税務署などに必ずご確認ください。



■記事の監修者


名前:馬場 愛梨(ばば えり)
保有資格:AFP、証券外務員一種、貸金業務取扱主任者(資格試験合格)

経歴:ばばえりFP事務所代表。

関西学院大学商学部を卒業後、銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。

自身がかつて金銭面で苦労した経験から、むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えするべく活動中。

これまでに1,000本以上の金融・マネー関連記事や解説コンテンツを執筆・監修。

https://babaeri.com/



名前:安田亮(やすだりょう)
保有資格:公認会計士、税理士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

経歴:公認会計士試験合格後、大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

またFP資格も有しており、自ら株式投資や各種節税も行ない、企業会計から個人資産の運用まで幅広い相談を受けている。

​AXA-A2-2603-0114/9LJ