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50代におすすめの医療保険の特徴は?選ぶ時のポイントや活用事例を解説

​公開日:2026/06/24

​50代は疾病リスクが高まり、医療保険の加入や見直しを真剣に検討すべき時期です。この年代になると、がんや心疾患、脳血管疾患をはじめとした7大疾病のリスクが高まり、医療費の負担が増加する傾向にあります。


同時に、子どもの教育費や住宅ローンの返済がピークを迎える可能性があり、さらに親の介護費用も視野に入れなければなりません。


本記事では、50代の人が医療保険を選ぶ際に押さえるべきポイントを詳しく解説します。


​定期型と終身型の違い

​50代で医療保険を検討する際、まず理解しておきたいのが「定期医療保険」と「終身医療保険」の違いです。保険料負担と保障内容に影響するため、それぞれの特徴をしっかり把握しておきましょう。


​定期医療保険

​定期医療保険は、10年や20年といった一定期間のみ保障が続く商品です。加入時の保険料を抑えられるメリットがあり、30代や40代で加入した場合、月々の保険料は数千円程度で済むケースも少なくありません。


しかし、50代の人にとって注意すべきなのは更新時の保険料アップです。更新のたびに年齢に応じて保険料が再計算されるため、50代での更新時には、保険料が家計に与える影響が大きくなる可能性があります。


​終身医療保険

​終身医療保険は、一生涯にわたって保障が続く商品です。加入時に決まった保険料は、その後ずっと変わりません。50代で加入すると定期型より保険料は高くなりますが、長期的な視点で見れば総支払額を抑えられる可能性があります。


終身医療保険のもうひとつの特徴は、払込期間を選べることです。60歳払済や65歳払済といった短期払いを選択すれば、退職後は保険料の支払いなしで保障を継続できます。老後の固定費を減らしたい人にとって、大きなメリットといえるでしょう。


​50代の医療保険加入率

​生命保険文化センターの調査によると、「医療保障に対する私的準備」の方法として、生命保険と回答している50代の割合は男性72.1%・女性77.2%でした。


特に50代は、他の年代と比較しても医療保険への関心が高まる時期です。同世代の知人が病気で入院したり、自身の健康診断で異常値が見つかったりするケースをきっかけに、医療保険を検討する場面があるかもしれません。


医療保険の中には、7大疾病に対する保障を充実させた商品や、先進医療特約を付加できる商品などもあります。医療保険への加入を検討する際は、まず自分がどのようなリスクに備えたいのか、家計からどの程度の保険料を支出できるのかを明確にすることが大切です。


出典:公益財団法人 生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」


​50代で医療保険への加入・見直しが必要な理由

​50代という年代は疾病リスクが高まりやすく、医療保険の必要性がこれまで以上に高まる時期です。ここでは、なぜこの時期に医療保険への加入や見直しが必要なのか、具体的な理由を詳しく解説していきます。


​家族の生活を守る責任が重い時期だから

​50代は家族への経済的責任が重くなりやすい時期です。配偶者や子どもの生活を支えるだけでなく、親の介護費用も視野に入れなければなりません。


例えば、大学生の子どもがいる場合、年間の教育費が100万円を超えることも珍しくありません。さらに住宅ローンの返済や親の介護費用が必要になると、毎月の固定費だけでも相当な金額になります。


このような状況で、もし世帯主が病気で入院することになれば、医療費の負担だけでなく、収入の減少という二重の打撃を受ける可能性があります。がんや心疾患、脳血管疾患といった7大疾病の治療には、長期間の入院や通院が必要になるケースも多く、その間の家族の生活をどう維持するかを検討しなければなりません。


​収入減少が家計に与える影響が大きいから

​50代は、多くの人にとって収入のピークを迎える時期です。収入が高いということは、長期休業時の影響が甚大になりやすいということを意味します。


会社員の場合、傷病手当金として標準報酬月額の3分の2が最長1年6ヶ月支給されます。おおまかに月給の約3分の2が支給されますが、収入が減少してしまうことに変わりはありません。


なお、自営業やフリーランスには傷病手当金の制度がありません。働けなくなれば収入はゼロになってしまうため、医療保険で収入減少に備える必要性が大きいといえるでしょう。


​教育費・住宅費の負担がピークになる年代だから

​家庭によっては、50代で教育費・住宅費の負担がピークになるケースがあります。住宅ローンの返済中に子どもの大学進学が重なると、その年は支出が大きくなるでしょう。子どもが複数人いる家庭では、さらに影響が大きくなります。


このような支出が集中する時期に予期せぬ医療費が発生すると、家計のバランスが大きく崩れてしまいます。高額療養費制度を利用しても、差額ベッド代や先進医療の技術料など、自己負担となる費用は少なくありません。


医療保険は、これらの急な出費に備えるための重要な手段です。収入減の影響を抑えられれば、経済的な理由で進学をあきらめるリスクを軽減できます。


​60代以降は保険に加入できない可能性があるから

​60代以降になると、希望している医療保険に加入できる可能性が低くなります。一般的に、年齢が上がるにつれて持病を抱える可能性が高まり、加入時の審査で断られてしまうためです。


高血圧や糖尿病、脂質異常症などの持病があると、通常の医療保険への加入は困難になります。引受基準緩和型や無選択型といった、保険料が割高な商品しか選択肢がなくなってしまうかもしれません。


50代で健康なうちに加入しておけば、その後に病気になっても保障は継続されます。将来の健康悪化リスクに備えたい場合、50代で健康なうちに加入しておくと安心につながります。


​50代が医療保険を選ぶ時に確認すべきポイント

​50代で医療保険を選ぶ際は、将来のリスクに対応できる保障内容かどうかを、慎重に検討する必要があります。


​保障内容・特約

​医療保険の基本となる入院給付金の支払限度日数は、60日型、120日型、365日型など商品によって異なります。入院日数が長期化する事態に備えたい場合は、支払限度日数が長い医療保険を選択しましょう。


手術給付金の対象範囲も商品によって異なります。公的医療保険連動型(給付金の支払対象となる手術や治療を、厚生労働省が定める公的医療保険制度のルールに合わせる仕組み)なら、健康保険が適用される手術の多くが給付対象となります。ただし、念のために自分が心配な病気の手術が対象になっているか確認することが大切です。


長期間の通院が必要になる事態に備えて、通院保障の有無も確認しましょう。退院後通院給付金や通院治療給付金などがあれば、通院に伴って発生する費用をカバーできます。


​受け取れる給付金の種類と条件

​医療保険の加入に当たり、受け取れる給付金の種類と条件の確認は欠かせません。「どのような疾病に備えたいのか」を決めた上で、保険商品を比較検討し「どのような時、いくら受け取れるのか」を確認しましょう。


例えば、入院給付金は1日当たり5,000円から15,000円程度で設定するのが一般的です。ただし、何日目から支給されるかは商品によって異なるため、支払条件を確認しましょう。


手術給付金は、入院中の手術と外来手術で給付倍率が異なるケースがあります。入院中なら入院給付金日額の20倍、外来なら5倍といった設定が一般的です。例えば、日額1万円の契約なら、入院中の手術で20万円、外来手術で5万円が支給されます。


​保険料と払込期間

​保障内容によって、保険料は異なります。リスクに備える上で医療保険は効果的な対策ですが、保険料が家計の負担にならないように、慎重にシミュレーションしましょう。


払込期間は「全期払い」と「短期払い」です。全期払いは、保険期間が満了するまで、保険料を払い込む方法です。支払いを長期間にわたって分散させるため、月々の保険料負担を抑えられる傾向があります。ただし、保険期間が続く限り支払いも続くため、同じ保険期間の短期払いと比べるとトータルの支払期間は長くなります。


短期払いは、保険期間よりも短い期間で、保険料を払い込む方法です。保険期間満了よりも早い段階で支払いを終えられるため、その後は保険料の負担なく保障を継続できます。ただし、短期間に支払いをまとめる分、月々の保険料は同じ保障内容の全期払いよりも高くなります。


​加入前に得られている保障

​医療保険で必要な保障を得るためにも、「今現在」得られている保障を確認しましょう。今現在の状況を確認しないと、結果的に過剰な保険に加入してしまい、必要以上の保険料を支払う事態になりかねません。


例えば、会社の団体保険に加入している場合、割安な保険料で充実した保障を受けられる可能性があります。また、公的医療保険の高額療養費制度により、1ヶ月の医療費の自己負担には上限が設けられています。


さらに、会社員や公務員は傷病手当金として、標準報酬月額の3分の2が最長1年6ヶ月支給されます。


まずは公的制度から受け取れる給付を確認し、それでも保障が不足する部分を民間保険でカバーしましょう。既に加入している医療保険があれば、保障内容の重複を避けるため、見直しや統合を検討すべきです。


​7大疾病への備え

​7大疾病とは、がん(悪性新生物・上皮内新生物)、心疾患、脳血管疾患、糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性腎不全の7つの病気を指します。これらの病気は、50代以降は特にリスクが高まる年代です。


国立がん研究センターの統計によると、2020年における年齢階級別がん罹患率推移は以下の通りでした(人口10万対)。

​年代

​男性

​女性

​40~44歳

​約260

​約420

​45~49歳

​約560

​約700

​50~54歳

​約950

​約900

​55~59歳

​約1,400

​約1,100

​60~64歳

​約2,000

​約1,500

​65~69歳

​約2,900

​約2,000

​出典:国立がん研究センター「がんの統計 2025」を参考に筆者作成


50代は、40代よりも罹患率が高まっていることが分かります。長期入院や治療が必要になった場合、家計への影響をシミュレーションした上で、必要な医療保険への加入を検討しましょう。


​老後資金の準備との兼ね合い

​50代でも、特に後半になると老後生活が現実的に視野に入ってくる時期です。医療費への備えだけでなく、老後資金準備のバランスを考える必要があります。


医療保険の保険料が家計を圧迫して、老後資金の準備に支障が出るのは本末転倒です。例えば、月額2万円の医療保険に加入した場合、年間24万円の支出となります。この金額を10年間続けると240万円になり、これは老後資金として決して小さくない金額です。


一方で、医療保険への加入が不十分だと、病気になった時の医療費が老後資金を大きく削ることになりかねません。がん治療で先進医療を受ける場合、300万円を超える自己負担が発生することもあり、せっかく貯めた老後資金が一気に減少してしまう可能性があります。


健康状態・家族構成・資産状況・退職予定時期など、さまざまな要素を考慮した上で、自分のライフプランに合った保障を用意しましょう。


​ライフスタイル別の医療保険加入例

​50代といっても、家族構成や職業、生活スタイルは人それぞれです。ここでは、独身、女性、自営業者という3つの代表的なライフスタイル別に、最適な医療保険の保障設計を具体的に解説していきます。


​独身50代におすすめの保障設計

​独身の50代の人は、病気やケガで働けなくなった時、自分の生活を守れるかを考えましょう。最近は入院日数が短期化していますが、50代以降は回復に時間がかかる可能性があります。


差額ベッド代や食事代、家事代行サービスなど、入院に伴う様々な出費に備える必要があります。病院によっては差額ベッド代が1日1万円を超えることもあるため、入院一時金で備えると良いでしょう。また、入院給付金の1入院あたりの支払限度日数は、60日型よりも120日型を選択すると安心です。


保険料を抑えたい場合は、医療保険の入院給付金を5,000円程度に設定し、併せてがん保険の保障充実に回す方法もあります。この組み合わせにより、保険料負担を抑えつつ、さまざまな疾病に備えられます。


​50代女性向けにおすすめの保障設計

​50代女性は、女性特有の疾病リスクを考慮した保障設計が必要です。乳がんは日本人女性の9人に1人が罹患するといわれ、40代後半から60代前半にかけて罹患率が高まります。また、子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)も50代で発見されることが多く、これらへの備えは欠かせません。


女性向け医療保険の多くは、女性特有の病気で入院した場合、通常の入院給付金に上乗せして給付金が支払われる仕組みになっています。併せて、女性特有の疾病に備えられる特約を付加すれば、より手厚く医療費をカバーできます。


例えば、入院給付金を日額5,000円程度に設定し、上乗せとして女性疾病特約を付加するイメージです。


美容面でのケアも考慮すると、抗がん剤治療によるウィッグ購入費用や、放射線治療後のスキンケア費用なども無視できません。一時金を充実させることで、これらの費用にも対応できます。


​50代自営業者におすすめの保障設計

​自営業者やフリーランスの人は、会社員と比べて公的保障が薄いため、より手厚い医療保険が必要です。労災保険も原則として適用されないため、仕事中のケガに対する保障もありません。


具体的な保障設計としては、入院給付金を日額15,000円から20,000円と高めに設定することをおすすめします。さらに、入院一時金20万円程度を付加しておけば、急な入院が発生しても当面の生活費は工面できるでしょう。


家族がいる自営業者の場合、配偶者や子どもの保障も同時に検討する必要があります。世帯主が倒れた時のリスクは大きいため、家族全体での保障設計を考えましょう。


​持病ありの50代でも加入できる医療保険

​50代になると、健康診断で何らかの異常値が見つかることは珍しくありません。持病や既往歴などが理由で医療保険に入れなかった場合は、持病があっても加入できる「引受基準緩和型」または「無選択型保険」への加入を検討しましょう。


​引受基準緩和型保険

​引受基準緩和型医療保険は、通常の医療保険より加入条件を緩和した商品です。一般的に3つから5つ程度の簡単な告知項目に該当しなければ申込できます。


ただし、引受基準緩和型は保険料が通常の医療保険より割高です。同じ保障内容でも、保険料が1.5倍から2倍程度高くなるケースが一般的です。


また、契約から1年間は給付金が50%に削減される商品が多く見られます。例えば、入院給付金日額5,000円で契約しても、最初の1年間は2,500円しか支給されません。


​無選択型保険

​無選択型保険は、健康状態に関する告知や医師の診査なしで申込できる商品です。持病の有無や既往歴に関係なく、年齢条件を満たせば誰でも申込できるため、引受基準緩和型でも加入を断られた人にとって選択肢の一つとなります。


しかし、無選択型保険は引受基準緩和型保険よりも、さらに保険料が割高です。また、契約前から発症している病気(既往症)については、一定期間(通常2年から5年)は保障対象外となります。


例えば、糖尿病を患っている状態で加入した場合、糖尿病に関連する入院や手術は数年間給付対象になりません。新たに発症した病気やケガのみが保障対象となることを理解しておく必要があります。


​まとめ

​50代はがんなど7大疾病のリスクが急増する一方、教育費や住宅ローン、親の介護など経済的負担が重くなりやすい時期です。定期型と終身型の違い、入院・手術給付金の確認、7大疾病への備え、老後資金とのバランスが重要なポイントです。


家族構成や資産状況など、個人の状況に応じて、必要な保障を備えて医療保険に加入しましょう。


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■記事の監修者


名前:柴田充輝(しばたみつき)
保有資格:1級ファイナンシャル・プランニング技能士、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引士


経歴:​大学卒業後、厚生労働省や不動産業界での勤務を通じて社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。 独立後は多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行いつつ、金融・不動産系の記事を中心に執筆しており、1,200記事以上の執筆実績がある。自身でも株式や不動産への投資を行っており、実体験を踏まえて記事制作・監修に携わっている。

​AXA-A2-2606-0183/9LJ