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公開日:2026/08/13

米ドル建ての保険とは?仕組みやメリット、リスクをわかりやすく解説



米ドル建て保険は、万が一の保障に備えつつ運用を米ドルで行う保険です。一般的な円建て保険よりも予定利率が高く、運用効果が期待できますが、保険金や解約時払いもどし金の円換算額が為替変動の影響を受けて増減することには注意が必要です。米ドル建て保険を検討するために知っておきたい仕組みや、メリット・デメリットについて解説します。


なお、一般的に米ドル建て以外にもユーロ建て、豪ドル建てなどの外貨建て保険がありますが、本記事では米ドル建て保険を中心に解説します。


米ドル建て保険とは?円建て保険との違い

米ドル建て保険とは、万が一の保障に備えつつ米ドル建てで運用する保険です。一般的に支払う保険料や将来の保険金額、や解約時払いもどし金額が為替変動によって影響を受けることには注意が必要です。


日本の国債よりも金利が高い米国債券などで運用するため、円建て保険に比べると米ドル建て保険の方が予定利率が高い傾向があります。そのため、米ドル建て保険の方が割安な保険料で保障を持ちやすく、満期保険金や解約時払いもどし金の返戻率は円建て保険よりも高めになるメリットがあります。ただし、死亡または高度障害保険金や満期保険金、解約時払いもどし金の受け取り時に米ドルから円に両替する場合、為替変動の影響を受けます。


米ドル建て保険を検討する際には、それぞれの保険の特徴と合わせて、リスクについても理解を深めておきましょう。


米ドル建て保険の主な種類と特徴

米ドル建て保険の主な種類には、「米ドル建て終身保険」「米ドル建て養老保険」「米ドル建て個人年金保険」などがあります。


なお、一般的に、米ドル建て保険では、保険料の払込みや保険金・解約時払いもどし金などの受取りを日本円で行う場合、円換算時の為替レートによって受取額や負担額が変動し、為替変動の影響を受けます。


「米ドル建て終身保険」は、死亡・高度障害の保障が一生涯続く保険です。長生きに備えるための死亡保障を用意しながら、途中解約をすれば解約時払いもどし金を受け取れるため、保障を備えつつ、資産形成の一助となることも期待できます。お葬式代の準備の他、遺族の生活保障、相続対策、老後資金準備などに活用できます。


「米ドル建て養老保険」は、一定期間の保障と貯蓄性を兼ね備えた保険です。契約時に決めた満期を迎えると満期保険金を受け取れます。満期を迎える前に死亡・高度障害状態になると死亡・高度障害保険金を受け取れます。


「米ドル建て個人年金保険」は、老後資金準備のための保険です。受け取り開始年齢になると、一定期間あるいは終身にわたって年金を受け取れます。


ここでは主な3種類の米ドル建て保険をご紹介しましたが、このほかにも医療や介護の保障を備えた保険や変額保険を組み合わせた保険もあります。

※アクサ生命では「米ドル建て養老保険」「米ドル建て個人年金保険」の商品を取り扱いしておりません。外貨建て保険の取り扱いについて、詳しくは弊社専門スタッフにお気軽にご相談ください。



米ドル建て保険のメリット

米ドル建て保険には、予定利率の高さなどのメリットがあります。これらが私たちにとって具体的にどんな効果をもたらすのかを詳しくお伝えします。


予定利率が比較的高く、保険料が割安になる可能性がある

米ドル建て保険の魅力の一つに、予定利率の高さがあります。米ドル建て保険は、金利が高い米国債券などで運用しているため、日本国債などで運用する円建て保険に比べて予定利率が高くなる可能性があります。円建ての保険に比べて割安な保険料で保障を備えられる可能性があることはメリットです。


死亡保障を米ドルで用意できる

米ドル建て保険では、死亡保障を米ドル建てで用意できる点が特徴です。


保険金額が米ドルで定められているため、受け取り時の為替レートによっては、円換算した際の受取額が増える可能性があります。


たとえば、円安のタイミングで死亡保険金や解約時払いもどし金を円に換算して受け取る場合、想定より多くの金額を受け取れる可能性があります。このように、保障を外貨で保有できる点は、円建て保険にはない米ドル建て保険の特性の一つです。


ただし、為替相場の動きによっては円換算額が減少する場合もあります。為替の先行きを正確に見通すことは難しいため、短期的な値動きに左右されず、長期的な視点で保障と資産のバランスを考えることが重要です。


資産の分散ができる

資産の一部に米ドル建て保険を持つことで、大切な資産を国内通貨だけでなく海外通貨にも分散させられます。日本とは金利環境が異なる米ドルへの資産の分散は、資産配分を検討する際の有効な選択肢といえます。


米ドル建て保険のデメリットとリスク

円建て保険とは異なるメリットがある米ドル建て保険ですが、注意すべき点やリスクも存在します。米ドル建て保険では、米ドルへの両替手数料がかかりますし、受け取り時の為替相場によっては受け取り額が払込保険料の総額を下回る可能性があることや、早期解約による元本割れの可能性があることにも気を付けましょう。為替のリスクを理解して、これらのポイントに注意しましょう。


円換算時には元本保証がない

米ドル建てベースでは、契約時に定められた条件に基づいて保険金額や解約時払いもどし金額が決まりますが、日本円に換算した場合の受取額については元本保証がありません。


たとえば、死亡保険金や解約時払いもどし金を受け取る際に為替レートが円高に振れた場合、円換算後の金額が、払込保険料の総額を下回る可能性があります。


保障内容そのものは確保されていても、円換算した場合の受取額は為替の影響を受ける点に注意が必要です。


為替手数料が発生する

一般的に、円から米ドル、米ドルから円への両替時には、為替手数料が発生します。手数料は片道1米ドルあたり、概ね0.01円~0.5円程度となっています。


米ドル建て保険においても同様で、為替手数料は米ドル建て保険に加入する限り避けられないコストです。


各保険会社ではパンフレットや重要事項説明書などで両替に必要な手数料を公開しています。為替手数料は将来の受け取り額に影響を与える重要なものなので、保険会社の担当者にも必ず確認するようにしましょう。


途中解約で元本割れのリスクがある

保険商品には「解約控除」があります。解約控除とは、保険の契約から数年以内に保険を解約した時に解約時払いもどし金から差し引かれる費用です。保険は契約時に営業や契約事務などに多くのコストがかかるため、契約から数年以内は解約時払いもどし金の返戻率が低めに設定されています。


円安になると円換算額が増える米ドル建て保険ですが、契約から数年以内に解約する場合、たとえ円安になったとしても、解約時払いもどし金が払込保険料を下回ってしまう可能性があります。


米ドル建て保険が向いている人・向いていない人

自分に米ドル建て保険が向いているのか、向いていないのかはどうやって判断したら良いのでしょうか。米ドル建て保険が向く人と向かない人の違いや、判断のポイントについてお伝えします。


向いている人

米ドル建て保険に向いているのは、為替リスクや価格変動など、外貨建て保険の特性を理解したうえで、米ドル建てで保障を準備したいと考えている人です。


米ドル建て保険では、支払う保険料や死亡保険金、解約時払いもどし金などが米ドル建てのため、日本円換算額は為替レートの影響を受けます。そのため、短期的な為替の動きに過度に左右されずに保障を持ち続けたい人に適しています。


また、日本円だけでなく外貨でも保障を持つことで、資産を分散したいと考えている人にも選択肢の一つとなります。ただし、利率や為替差益だけに注目するのではなく、自身や家族に必要な保障内容に合っているかを確認したうえで検討することが大切です。


向いていない人

米ドル建て保険が向かないのは、為替変動に抵抗があり、わずかな損失にも不安を感じる人です。不安に耐えられなくなって解約してしまえば重要な保障を手放してしまうことになります。解約時に疾病があれば、新しい保険に加入できず、保障が確保できなくなってしまう可能性もあります。また、早期解約の解約控除と為替差損が重なり、大きな損失を被る可能性もあるでしょう。安定した保障を求める人、為替の値動きに不慣れな人には円建て保険の方が向いています。


米ドル建て保険に向いているかどうかは、ご自身の性格や資金の特性を見極めて判断しましょう。


加入・見直し時に確認したい注意点

米ドル建て保険を検討する際は、まず保障内容が自身の目的に合っているかを確認することが大切です。


特に、死亡保障や高度障害保障の保険金額が、万一の際に家族の生活費や教育費などをどの程度カバーできるのか、円換算だけでなく米ドル建ての保障額そのものにも目を向けて確認しましょう。


次に注意したいのが、為替変動による影響です。


米ドル建て保険では、死亡保険金や解約時払いもどし金は米ドル建てで定められていますが、日本円で受け取る場合は為替レートによって受取額が変動します。為替が円高に振れた場合、円換算後の金額が払込保険料の総額を下回る可能性もあるため、パンフレットや設計書で想定されている為替レートや損益分岐点を確認しておきましょう。


あわせて、保険料の設定にも注意が必要です。


ライフスタイルや収入の変化があっても、必要な保障を継続するために無理のない保険料で検討しましょう。また、支払い保険料が為替変動の影響を受けて増減する点も重要です。


また、円で受け取る場合には為替手数料がかかる点も確認しておく必要があります。


手数料は一見小さく見えても、受取額が大きくなると負担が増えるため、最終的な受取額にどの程度影響するのかを把握しておくと安心です。


将来、海外で生活する予定がある場合や、米ドルでの支出が想定される場合には、死亡保険金や解約時払いもどし金を米ドルで受け取れるかといった受け取り方法についても確認しておくとよいでしょう。


米ドル建て保険の仕組みを理解して活用しよう

米ドル建て保険は、保障を米ドル建てで確保できるなどメリットがあります。為替変動によるリスクもありますが、リスクを理解し、短期解約をしないことを心がけた上で、米ドル建て保険の活用を検討しましょう。


※アクサ生命の外貨建て保険の取り扱いについて、詳しくは弊社専門スタッフにお気軽にご相談ください。



■記事の監修者


名前:氏家祥美(うじいえよしみ)
保有資格:AFP、2級FP技能士、キャリアコンサルタント


経歴:2005年にFP会社の立ち上げに参画、2010年よりFP事務所ハートマネーの代表に。家庭科の教科書で経済パートを執筆するほか、大学の非常勤講師、企業や自治体等でリタイアメント世代向けに講師や相談を担当。幅広い年代にむけて中立な立場で金融リテラシーを普及している。



名前:安田亮(やすだりょう)
保有資格:公認会計士、税理士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士


経歴:公認会計士試験合格後、大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

またFP資格も有しており、自ら株式投資や各種節税も行ない、企業会計から個人資産の運用まで幅広い相談を受けている。


AXA-A2-2607-0456/9LJ