変額個人年金保険のメリットは?
iDeCo、NISAとの違いも解説
iDeCo、NISAとの違いも解説
公開日:2024/07/17


老後資金を準備する方法に「変額個人年金保険」への加入があります。一般的な個人年金保険よりも、運用実績次第では資産を増やせる可能性があります。
しかし、金利や為替の変動などを受けるため、元本割れリスクがあるなど注意すべきこともあります。
この記事では、変額個人年金保険の特徴やメリット、デメリットを解説するとともに、iDeCoやNISAとの違いも確認していきます。
変額個人年金保険の特徴
変額個人年金保険とは、払い込んだ保険料を株式や債券などで運用し、運用実績により将来受け取れる年金額や死亡給付金額、解約時払いもどし金などが変動する商品です。
詳しい特徴について一つずつ確認していきましょう。
死亡保障が付いている
変額個人年金保険は生命保険のひとつであるため死亡保障が付いています。年金受け取りを始める前に、被保険者が 死亡したり高度障害状態になったりした場合には、死亡保険金や高度障害保険金が受け取り可能です。
保険金の受け取り方法は、商品によって、一時金払いのものと年金形式で受け取れるものがあります。
運用を保険会社に任せられる
変額個人年金保険は株式や投資信託などの運用を保険会社が行うため、自分で金融商品を売買する必要がありません。運用に慣れていない方や初心者の方でも取り組みやすいほか、運用に時間をかける余裕がない方にも適しているでしょう。
安定した成果が期待できる
変額個人年金保険で運用できる商品は、長期間に渡って運用していくことをふまえた商品であるため、長期的な運用によって安定した資産形成が期待できます。数年といった短い期間ではあらゆる市場変動リスクの影響を受けやすく、資産を増やすことは難しいです。しかし、長期間の運用をすることで市場変動の上昇・下落を相殺し、ゆるやかに利益を大きくできる可能性が高まります。
変額個人年金保険のメリット
変額個人年金保険は、運用次第で資産を増やせるということのほかにも、税金面でのメリットもあります。
運用状況によって、受け取れる金額が増える
変額個人年金保険は、運用実績によって保険金額が変動する商品です。運用実績が良好な場合は、死亡保険金や高度障害保険金が払込保険料を上回る可能性があります。
生命保険料控除を適用できる
変額個人年金保険で払い込んだ保険料は、年末調整や確定申告の際に生命保険料控除を受けられます。生命保険料控除には、一般生命保険料控除・ 介護医療保険料控除・個人年金保険料控除の3つの控除がありますが、その中の一般生命保険料控除に該当します。
2012年1月1日以降に契約したもの(新契約)であれば、所得税が最大4万円、住民税が最大2万8,000円まで控除可能です。
運用期間中の収益は非課税になる
一般的に、株式や投資信託の運用中に発生した利益については、所得税・住民税・復興特別所得税等の税金がかかります。しかし、変額個人年金保険の場合は、運用期間中に発生した利益について税金がかかりません。
変額個人年金保険のデメリット
変額個人年金保険にはさまざまなメリットがありますが、一方で元本割れリスクや手数料の発生といったデメリットもあります。
投資リスク・元本割れのリスクがある
株価や金利、為替の変動などにより運用実績が悪化して、死亡保険金や高度障害保険金、解約時払いもどし金が払込保険料より下回ってしまうリスクがあります。
変額個人年金保険ではどのようなリスクが起こり得るのかを理解しておくことが大切です。
運用関係費、スイッチング手数料などが発生する
変額個人年金保険では、保険関係費や資産の運用や個人年金保険の管理費用が発生するため、一般的な投資信託と比較して手数料が高めに設定されることが多いです。また、外貨建ての場合は支払時と受取時の為替の変動により、損失が出ることも考えられます。
変額個人年金保険では特別勘定を変更(スイッチング)できますが、積立金からスイッチング手数料が差し引かれる商品もあります。
変額個人年金保険とiDeCo、NISAの違い


老後資金を準備する方法には、変額個人年金保険のほかにiDeCoやNISAもあります。それぞれどのような特徴があるのか、その違いを比較してみましょう。
項目 | 変額個人年金保険 | iDeCo | NISA | |
運用者 | 保険会社 | 証券会社 | 証券会社 | |
資産の引き出し | 可(※) | 原則60歳まで不可 | 可 | |
死亡給付金(死亡一時金)の有無 | あり | あり | なし | |
コスト | 口座開設手数料 | 原則不要 | 要 | 不要 |
運用管理手数料 | 要 | 金融機関ごとに異なる | 商品により異なる | |
税制優遇 | 掛け金 | 生命保険料控除の対象 | 小規模企業共済等掛金控除の対象 | - |
運用益 | 非課税 | 非課税 | 非課税 |
※契約日から10年未満に解約した場合は解約控除が差し引かれる
運用者や資産の引き出しの可否、死亡保険金の有無、コスト、税制優遇においてそれぞれ特徴があります。
死亡・高度障害保障に備えつつ資産形成もできる変額個人年金保険
変額個人年金保険は、運用実績により将来受け取れる年金額や死亡給付金額、解約時払いもどし金などが変動する商品です。運用実績によっては、一般的な個人年金保険よりも資産を増やせる可能性があります。
しかし、元本割れリスクや手数料の発生といったデメリットもあるため、注意点についても十分理解したうえで契約することが大切です。
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■記事の監修者


名前:石野恆正(いしのつねまさ)
保有資格:トータル・ライフ・コンサルタント
生命保険会社の営業として、多くの家庭のライフプランの作成や保険の見直しサポート、新規提案などを経験。現在は独立し、生命保険、医療保険、社会保障制度を始めとする豊富な知識に加え、自身の資産運用の経験を活かしながら、金融関連記事の執筆や監修などを行っている。
AXA-A2-2407-0146/9LJ
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