「健康経営」は従業員の“名もなき仕事”を減らす機会にもなる~健康増進や生産性向上だけじゃない、現場のメリットとは?~

#仕事 #健康経営 #会社経営

近年、「企業が経営理念に基づき、従業員等の健康維持増進に取り組むことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や組織としての価値向上へつながることが期待できる」という「健康経営*」の考え方に価値を見出し、これに取り組もうとする企業が増えています。

*「健康経営」は特定非営利活動法人 健康経営研究会の登録商標です。

アクサ生命でも、企業の「健康経営」を後押しすべく「健康経営アドバイザー」を育成。企業(経営者)に対して「健康経営」の必要性や利点を伝え、実際の取り組みをサポートするパッケージを提案しています。実践している企業からは、「欠勤率が下がった」「生産性が向上した」など、目に見える成果が得られたという声も集まっており、これからもますます多くの企業が「健康経営」を推進するようになるとの見通しもあります。

参考:健康経営とは?

しかし、もう一方の主役であるはずの従業員にとって「健康経営」はどのようなメリットがあるのか、分かりづらいとの指摘も出てきました。確かに、健康づくりに寄与する生活習慣を身に付け、それを続けた結果として健康寿命が延伸するとしても、そうなるまでには時間がかかるのは事実です。そのため、「この取り組みは私に関係あるのかな?」との疑問がわいてくることも不思議ではないのかもしれません。なかには、「とてもいい取り組みだとは思うけど、いまのところ参加するモチベーションが見出せない」というひともいらっしゃることでしょう。

そこで、アクサ生命のなかでも「健康経営」の推進に積極的に取り組んでいる静岡支社藤枝営業所の榑林(くればやし)玉美の話を交えながら、「従業員にとっての『健康経営』のメリット」について、明らかにしていきたいと思います。

「健康経営」に取り組む企業の共通点

――近年、長時間労働の問題が指摘され「働き方改革」を実践する企業が急速に増えました。それと同じタイミングで、多くの企業が「健康経営」にも関心を持つようになったと言われています。一方で、「健康経営に関心はあっても、何をしたらいいのか分からない」との理由から、具体的な一歩を踏み出せていない企業も少なくないとの指摘もあります。「健康経営」に継続的に取り組んでいる企業には何か共通点があるのでしょうか?

私の場合、まず、経営者お一人おひとりに「健康経営」の意義をお話しし、メリットを理解していただくことから始めています。最近、地域の経営者とお話しをしていると、どこも人材不足や新規採用の難しさが深刻な課題になっているのだとひしひしと伝わってきます。その背景にはさまざまな状況があるのでしょうが、これからどこかの会社に就職・転職しようとするひとにとって今は“売り手市場”になっていて、彼らの方が就転職の候補先をふるいにかけている状態だということも一因として挙げられると感じています。

企業が未来の従業員から「選んでもらう立場」になっているとするなら、企業側は社員の健康を気遣う姿勢や会社本位ではなく従業員を大切する会社である、ということを積極的にアピールできる状況をつくり、それを発信することが重要でしょう。「健康経営」は「選ばれる企業」になるための近道のひとつではないか、と説明しています。

この話をすると経営者もすぐに「健康経営」の意義を納得してくれますし、「だったら、健康宣言をしよう!」と決断される企業も少なくありません。

一方、確かに「健康宣言」を行なう企業は増えているものの、たとえばアクサ生命が提案している従業員を対象にした「生活習慣の見える化」に向けた取り組みなど、「健康経営」のために実際に何らかのアクションを起こすタイミングになると、トーンダウンする企業も少なくありません。

社長から、「会社としては、従業員の健康状態が把握できれば、どうサポートしていくか考えられるので、何かアクションを起こしたい。けれど、従業員に勤務中や休憩時間などの時間を使ってまで何かしてもらうとなると…。そこまでは頼めない」との反応をいただくケースは少なくないものです。

特に、建設業や土木関連業、運送会社といった業界業種の企業は、「健康経営」が重要である一方で、現場はどこも人材不足だったり長時間労働がなかなか改善できていなかったりといった現実があります。そのため、経営者は「これ以上、従業員に何かを頼むのは忍びない」とお考えになるようです。

ただ、経営者が「やるぞ!」と決めなければ、従業員が「健康経営」に参加する機会は訪れません。「健康経営」の実践には、経営者の強い意向とリーダーシップが必要だと言えます。

「健康経営」について知ることは従業員にとって“未知との遭遇”

――従業員に時間と手間を取らせることは極力避けたい、と言う経営者が多いわけですね。だからこそ、従業員を対象とした「健康セミナー」を開催して、少しでも興味を持ってもらおうとしている、ということでしょうか?

そうです。ただ、セミナーについても、一筋縄ではいかないところがあります。

健康セミナーをきっかけに従業員にも今後、「健康経営」に積極的に参加してもらうためには、その職場に合っていて共感して興味を持ってもらえるテーマを選ぶのが成功の鍵になります。そのため、話の内容を決める際には「御社の従業員が気になりそうなことはなんですか?」と質問するのですが、経営者自身もそこまで状況を把握していないことがほとんどです。「任せるよ!」と言われることは珍しくないんですよ。

そこで、私の場合は、経営者はもちろん、管理職の方々のお話を聞きながら、企業ごとに横たわる従業員が抱えているであろう課題を明らかにすることから始めています。

そうして健康セミナーを実施するわけですが、多くの場合、リアクションが大きいわけではありません。ネガティブでもポジティブでもなく、なんだか“未知の世界”に踏み込んだような反応を示される、といった感じです。

これまで会社から健康を気遣いましょう、とか、こういったことをしましょう、といった話をされたことがないので、どう反応していいかわからない、というのが正直なところなのかもしれません。最終的にはご自身の給与や今後の長い人生にメリットがあると期待できるわけですが、最初のうちは自分ごととして捉えられない、というのが本当のところなのだと思います。

「健康経営」は先輩社員が行なう“名もなき仕事”の削減に貢献する可能性も

――確かに、自分の健康状態を保つことは社会人として当然のこと、つまり、個人が努力すること、と考えるのが良くも悪くも一般的な認識なのかもしれません。そうなるとますます従業員は「健康経営に参加する意義」を見出しづらくなるかもしれませんね。

実は、そういうわけでもないんですよ!従業員にとっても比較的すぐに実感できるメリットはちゃんとあります。

たとえば、新しく入ってきた従業員がすぐに離職してしまうような職場の場合、先輩社員のみなさんは新しく後輩社員が入社するたびに何度もイチから仕事の仕方や職場のルールを教えないといけない、という問題に直面することがあります。研修だけでは会得できない仕事の仕方を教えるOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)には、先輩従業員のみなさんにとって“名もなき仕事”と言えるようなことがたくさんあり、これが少なからず負担になっていたりするものです。もちろん、生産性も一時的に下がってしまうことも考えられます。

そうした職場が「健康経営」に乗り出し、すべての従業員が気持ちよく働ける環境が整って、結果として欠勤率が下がったり、離職率が低下したなら、どうでしょうか?会社への定着率が上がり、離職者が出る頻度が下がれば、先輩社員が“名もなき仕事”に取られる時間が減っていくと考えられるでしょう。このことは、特に先輩社員の方々にとって嬉しいことだと言えます。こうしたよい影響と好循環が従業員にとって「健康経営」に参加して初めて感じるメリットになるのではないでしょうか?

「健康経営」に成功する企業は信頼関係がすでにできている

――従業員や会社にとっての「健康経営」のメリットや取り組みを続ける上でのハードルについてお話しを聞いてきましたが、成功する企業にはどんな特徴があると思われますか?

私が担当している会社の事例をご紹介しましょう。その会社の経営者は以前から「健康経営」に関心が高かったようで、お目にかかってすぐに「健康宣言を取得したい」とおっしゃってくださいました。

また、会社の繁栄のためにも、「いまは自分も現場に出ているけれど、いずれは従業員だけで現場を回せるようにして、自分は経営に専念したい。だからこそ、まずは従業員の健康が第一なんだ」と言い、常に従業員の健康に気を配っていらっしゃいました。例えば、従業員がどこか痛いと言うと、「こうしたほうがいいよ。でも、病院で診てもらってね」と言うような方なんです。

そんな社長の“すごさ”を日々見ている従業員も、「社長の言うことなら間違いない。社長についていく!」というひとがほとんどで、強い信頼関係で結ばれているのだとすぐに分かりました。

先ほども少し触れましたが、「健康経営」は何よりも経営者のやる気がなくては始まりません。取り組みを進めるなかで、「めんどうだな」とか「手間がかかるな」となると、絶対に先には進まないものです。経営者が「やらねばならない、やっていこう」という気持ちで進めれば、私たちもサポートできることがたくさんありますし、従業員も徐々に関心を持ち、参加してくださるのだと思います。

「健康経営」は会社内だけでは成立しない

――従業員と会社とが強い信頼関係を築くためには、根気強い働きかけが必要だ、というわけですね。榑林さんも、健康セミナーの実施や、契約している企業の従業員と可能な限りコミュニケーションする機会を作るようにされていると伺いました。そのほかにも、何か行なっていることはありますか?

広くに当てはまることだと思いますが、従業員の健康意識を高めるためには、社内の働きかけだけでは足りないのだと思っています。みなさん、会社だけの生活ではないですからね。

そこで、ご家庭でも健康について考えるきっかけになれば、という想いで、希望される企業が毎月発行する給与明細にちょっとした健康づくりに役立つ情報が載った資料を入れさせていただくようにしています。

給与明細はご家族の目に必ず触れるものでもあるので、目に止まりやすく、家庭内で話題になりやすいのではないか、と思っています。また、「こんなの入ってるんだ」という印象から、ご家族にも企業の「健康経営」への考え方をお伝えする機会になるのでは、とも考えます。

資料といってもあまり硬い話ではなく、睡眠の大切さ、栄養バランスのよい食事の大切さ、水分補給について、など、季節要因や巷の話題などと絡めながらテーマを選んで、それにあった資料を差し込むようにしています。

「健康経営」は、やらなければならないことだと納得して始めた

――最後に、榑林さんが「健康経営」に興味持ったきっかけはなんでしょうか?

アクサ生命では「健康経営サポートパッケージ」をご提案しているわけですが、この内容について私の営業所でもセミナーが行なわれたことがありました。これに参加して、私自身も最初のうちは「『健康経営』ってなに?どういうこと?」と感じることもあったのですが、話を聞いているうちに「やらないとならないことなんだ。いまの時代に必要なことなんだ!」と理解できました。

いま「人生100年時代」に突入すると同時に、人口減少やそれに伴う働き手不足の問題が深刻になっている時代です。私がお手伝いさせていただいているさまざまな企業は特に、「採用の難しさ」に直面しています。そうした企業が今後も成長を続けていくためには、製品やサービスなどだけでなく、何かキラッと光るような“個性”が必要なのだと考えています。そのひとつとして「健康経営」を推進することがお役に立つのではないか、と思っています。

従業員も積極的に参加したくなる「健康経営」の計画は策定できる

これまで、「健康経営」の推進によって得られるメリットは、おもに次のようなものが考えられてきました。

●生産性の向上
従業員の健康を保つよう具体的なアクションをすることで、病気による欠勤率が低減されたり、離職率が下がる可能性がある。

●医療費負担の適正化
従業員の健康が保たれるので、疾病手当の支払いや健康保険料の負担が適正化される。

●ブランド価値の向上
従業員の健康に配慮する取り組みを行なっていることを内外に示すことで、ホワイト企業としてのブランドを確立できる。

●リスクマネジメント
従業員の健康を保つための職場環境を整えることで、結果的に事故や労災発生の予防につながる。また、社員のエンゲージメントが高まることは不祥事の芽を摘むことにも貢献する。

これらは企業にとってはもちろん、従業員にとっても価値のあることです。しかし、従業員の利益に大きく結びつく「ブランド価値の向上」や「リスクマネジメント」の成果は、特に可視化しづらいため、結果的に「健康経営」の価値を漠然としたものにしていたのかもしれません。

しかし、榑林が示した通り、従業員の定着率が高まることで先輩従業員の業務上の負担が低減されるといった「『健康経営』によって体感しやすいメリット」は必ずあります。このほか、各企業が抱えている課題の解決や状況の打開によって得られるメリットの積み重ねが、最終的には企業の持続的な発展と、従業員の仕事と収入の安定に結びついていくのだと見通せます。そう考えたなら、会社に関わるすべてのひとが「自社が『健康経営』に取り組む理由」をより明確にできるのではないでしょうか。


榑林(くればやし)玉美
アクサ生命静岡支社藤枝営業所所属。CCI部門にて、企業に対し積極的に「健康経営」の理解促進や実施サポートを行なっている。「健康宣言」の実施サポートや「健康経営サポートパッケージ」による企業の健康経営推進の支援、「健康経営優良法人認定2020」の認定サポートも多い。




会社の課題や状況を明らかにしながら、それに応じた健康経営実践計画をご一緒に策定します。
アクサ生命の「健康経営実践サポートパッケージ」

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