60・70代が子どもに希望する介護の内容は?〜やってほしいことは身体的介護より、家族にしかできない時間づくり〜
2019年9月11日 | 健康のこと -Health-

日本人の平均寿命が、男女共に80歳を越え、現在60歳のひとの約4分の1が95歳まで生きるようになるという試算*も出ている今日。100歳まで生きる人生は、決して珍しいものではなくなることでしょう。一方で、人生の中で、健康かつ活動的に過ごせる期間「健康寿命」は、男性が約72歳、女性は約75歳と、平均寿命から9~12年ほど差があると分かっています**。
*参考:金融審議会市場ワーキング・グループ「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案)2019年5月22日
**参考:平成26年版厚生労働白書
この平均寿命と健康寿命のギャップを埋めることが、これから人生100年時代を迎える私たちにとって喫緊の課題であると言えるでしょう。また 、同時に「いつか介護を受ける立場になるかもしれない」ということに目を向ける必要もありそうです。そして、案外見落としがちな「親が介護を必要とするかもしれない」という点にも、思いを巡らせたいものです。
しかし、アクサ生命がこの夏に実施した「介護に関する親と子の意識調査 2019***」では、介護経験がない40代・50代のひとのうち、「親の介護」を話題にしているのは約3割にとどまる、という結果が出ています。そうした話を急いでする必要がないのは喜ばしいことではありますが、もしもの時に備えて、早めに考えたり話しておくことも重要だと言えるでしょう。
介護に関わるひとは誰?どんなことをしてくれるの?

介護が必要になった場合、あなたを含めた家族はもちろん、病院、市区町村といった公共機関ほかさまざまな関係者が相互に連携しながら被介護者を支えることになります。また、その仕組みは複雑で、一見すると分かりづらいものです。ここではまず、介護に関わるさまざまなプロフェッショナルについて把握しておきましょう。
【介護に関わるプロフェッショナル】
医師
おもにかかりつけ医は、被介護者の健康管理を行なうほか、要介護認定の「主治医意 見書」を作成します。
看護師
医師を補佐し、血圧や体温、脈などの測定を行ったり、注射や点滴、採血などの治療補助など、被介護者を医療の面でサポートします。
薬剤師
調剤・服薬の専門家として、処方されている薬の正しい飲み方や管理の仕方をアドバイスします。
歯科衛生士
被介護者の口腔内のケアを担います。
リハビリ専門職
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士
理学療法士は運動機能を、作業療法士は精神心理機能を、言語聴覚士はコミュニケーションや嚥下(飲み下す)機能を、維持・向上させるためのプログラムを計画し、実践できるよう指導します。
介護福祉士、訪問介護員
被介護者のケアだけでなく、その家族に対しても介護の仕方について、具体的な指導やアドバイスを行ないます。
介護支援専門員
ケアマネジャーとも呼ばれます。介護が必要なひとが適切なサービスを利用できるよう、ケアプランを作成したり、見直しを行ないます。行政や介護サービスを提供する事業者と連携するなどの働きかけも行ないます。
管理栄養士・栄養士
被介護者の食事管理をしたり、栄養状態をより良く保つように働きかけます。また、他の職種のひとと連携しながら、被介護者が食べやすい状態の食事プランを作成したりもします。
このほかにも、事務や調理に携わるひと、施設や病院との行き来の際に運転してくれるドライバー等のプロフェッショナルもいます。また、ご家庭によってはあなた自身が介護の担い手になることもあるでしょう。
誰に介護してほしいかというと…親と子にギャップがある!

では、実際に介護の担い手になってほしいひとと考えられているのはどのようなひとでしょうか?
40代・50代で、親の介護経験がない人に、自身の親も介護が必要な状態になったら、誰が介護するのがよいと思うか尋ねたところ、「自分(自分自身)」(57.2%)が最も高く、次いで、「介護サービスの職員」(36.0%)、「自分の兄弟姉妹」(30.4%)となりました。親の介護は自分の役割だと考えている人が半数を超える結果になっています。

他方、60代・70代(500名)に、自身が介護を必要とする状態になったら、誰に介護してほしいと思うか聞いたところ、「介護サービスの職員」(49.6%)が最も高く、次いで、「配偶者」(41.2%)、「子ども」(24.6%)となりました。専門家である介護サービスの職員に介護してほしいという回答が半数となりました。


