貝原益軒の『養生訓』。江戸時代のベストセラーが教えてくれる、健康長寿の心得とは?

#健康 #ライフスタイル #人生100年 #家庭・育児 #老後

今や人生100年とされる時代ですが、わずか300年前、江戸時代の日本人の平均寿命はその半分にも満たなかったといわれています。
いわば人生50年時代。そんな“短命社会”にあって84歳まで生き、晩年に著作を連発するなど精力的に活動したのが儒学者の貝原益軒(かいばらえきけん)。亡くなる前年、83歳の頃にはその健康長寿の心得を著した『養生訓』を出版し、当時のベストセラーに。今も現代語版や解説書が繰り返し出るなど、世代を超えて読み継がれています。
果たして、貝原益軒が指南する「養生」とはいかなるものなのか?いつの世にも通じる普遍的なその考え方について、養生訓と貝原益軒の研究分析を行う武蔵野学院大学の謝心範教授に伺いました。

身体が弱かったからこそ養生に努めた貝原益軒

養生とは日々の生活に留意し、健康の増進を図ること。摂生に努め、病気を予防することです。貝原益軒もまた、若い頃から徹底して養生に務めてきたといわれています。

「貝原益軒は、じつは生まれつき身体が弱かった。若い時に重病を抱え、強壮の状態ではない人生でした。でも、だからこそ順風満帆な人よりも余計に身体に注意しながら人生を送ってきたと考えられます。彼は平均寿命50歳未満の時代にあって、80歳を超えても歯は一本も落ちず、暗い夜でも小さい文字の読み書きができたと自ら書き残しています。そして、それこそ『養生』の賜物であると」(謝心範教授、以下同)

身体が弱かった貝原益軒は幼い頃から書を読みふけったといわれています。なかでも興味のあったテーマが医学や薬学、そして「健康」であったのではないかと謝教授は推測します。

「貝原益軒も最初から『養生』というテーマに行き着いたわけではないと思います。最初は自分の身体が弱かったことから医学や薬学といった『治療方法』の追求に興味を持ち、それを段々と深めていくうちに養生という思想、価値観が固まったのではないでしょうか。薬よりも日々の食事、栄養バランスや運動バランス、身体の使い方、お酒の飲み方が大事であると、自らの体験を通じ解釈してきた。治療法を勉強するより養生方法を追求することにシフトしていったわけです」

まずは何より「心の養生」が大切

では、具体的に貝原益軒が説く「養生」とはどんなものなのでしょうか?古くは古代中国、老子の時代からその考え方は広まっていったと言います。

「養生文化をそのルーツにまで遡ると、中国古来より長い年月をかけて蓄積されてきたものだとわかります。貝原益軒の養生訓も漢籍、つまり中国の古典の本の影響を強く受けています。その特徴は、できるだけ病気にならないこと。病気になってから対応するのではなく、病気にならないためにどうするか、いかに健康に気を配り心身を維持していくかということです。それは、死因リスクの割合の約6割を生活習慣病が占める現代社会においても、改めて見直すべき考え方。今の時代こそ、養生のノウハウの重要性を知ること、貝原益軒から学ぶことは社会的に意義があると思います」

では、具体的にはどうすればいいのでしょうか?養生訓には食欲、色欲を慎み、運動、栄養、休息を過不足なく生活すること、かかる医者を吟味すること、薬と効能と害など具体的な養生の指南が記されていますが、なかでも最も大事なのは「心の整理」であると謝教授は言います。

「養生訓には考え方、心を整理することが人生で最も大事なことであると何度も書かれています。それは、自分と他者の身体や精神に、深く心を配ること。つまり『思』であり、それは『心』の働きに関わっていると。養生のためには飲食の欲、性欲、睡眠の欲を抑制しなければなりませんが、それには心のコントロールが必要不可欠だからです」

心は不動のものではなく、社会や外部環境との相互作用によって大きく変化します。そのため心をコントロールすることは容易ではありませんが、だからこそ「養生とは何より心の養生である」と貝原益軒は説いています。以下、『養生訓』第105項・第59項目より引用します。

“養生の術は、まず心法をよく慎んで守らなければ行われないものだ。心を静かにして落ちつけ、怒りをおさえて欲を少なくし、いつも楽しんで心配をしない。これが養生の術であって、心を守る道でもある。心法を守らなければ養生の術は行われないものだ。それゆえに、心を養い身体を養う工夫は別なことではなく、一つの術である”

“心を平静にして徳を養う 心を平静にし、気をなごやかにし、言葉を少なくして静をたもつことは、徳を養うとともに身体を養うことにもなる。その方法は同じなのである。口数多くお喋べりであること、心が動揺し気が荒くなることは、徳をそこない、身体をそこなう。その害をなす点では同様なのである”

貝原益軒の晩年に学ぶ、人生100年時代の老後

なお、貝原益軒は84歳でその生涯を閉じますが、その晩年は大変価値あるものであったと謝教授。彼のエネルギッシュな老後は、人生100年時代の今だからこそ見習うべきところが多いと言います。

「貝原益軒は70歳まで黒田藩に努め、以後は退任して死ぬまでの間にさまざまな本を書きました。彼の著作の大半は70歳以降のものです。毎年一冊以上、それも全く異なる種類の本を出しているんです。それはまさに、それまでに培った人生の価値観の実演。老後を迎えるまでに得た知識やノウハウ、価値観を放棄せず、高齢になってなお努力して形に残したわけです」

ただ長生きするのではなく、晩年をいかに大切に過ごすか。貝原益軒の生き方そのものが、100年時代を歩く現代人にとっても指針になりそうです。

「サラリーマンには定年退職がありますが、自営業であってもどこかで線を引き、仕事から離れる必要があると思います。もちろん価値観は人それぞれですが、それでも死ぬまで仕事、というのは自然のルールに反します。貝原益軒は70歳までは社会的責任のある仕事をし、以降は自身の趣味、興味の世界に生きた。しっかりと分けて対応しているんです。これは本当に素晴らしいことですし、現代人も見習うべきなのではないでしょうか」

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