保険の検討や見直しは楽しい時にしよう!節約・家計のムダ削減を考える際に役立つお金の話
2022年11月1日 | お金のこと -Wealth-

食料品や光熱費・燃料費の値上げなど、家計への影響が心配されるニュースが増えています。家計全体における支出内容を見直し、節約やムダの削減に努めているご家庭も少なくないでしょう。中には、「保険の見直しもしてみようかな」と考えておられる方もいるかもしれません。
そこで本稿では、アクサ生命チーフ フィナンシャルプラン アドバイザー(FA)の関澤佳恵が語った、節約を続けるポイント、保険を検討・見直すコツやタイミングなどについてお伝えします。
節約疲れせずに値上がり・物価高を乗り切るには?
――2022年秋は多くの品目で値上げが発表されました。 物価高を背景に、「節約しなくては」というマインドが世の中に広がっているように感じますが、何かおすすめの節約法はありますか?
関澤:まず思い浮かぶのは、利用せずに放置しているサブスクや年会費が必要なのに還元率が高くないクレジットカードの契約を見直すことです。お買い物の際にポイントが付くお店を利用する方は多いでしょうが、地元での買い物が多いなら「プレミアム付電子商品券」などを検討してみるのもいいでしょう。
いずれの場合でも、節約は「やってみたらおトクで嬉しい」と感じる程度でチャレンジしてみるのがおすすめです。楽しんで節約もできる、くらいにしておくのが節約疲れせずに続けるコツだと言えます。
節約も貯蓄も資産形成も、目的を明らかにすることが大事!
――最近特に、「家計の相談をしたい。節約法を教えてほしい」という相談が増えている、といった変化はありますか?
関澤:「節約しなくちゃいけないのかな」と思っている方や、「家計を見直した方がいいのかな?」と考えている方からのご連絡は確かにあります。
また、以前からお付き合いのあるお客さまの中からも、「住宅ローンや生命保険の支払い、教育費など、このまま続けられるか不安…」というご連絡がくることがあります。
そうした時は、「万が一収入が減った場合でも今の生活を続けられるように、『ライフマネジメント®︎』※をしているのでご安心ください」とお伝えしたり、これを機に改めてプランを見直して「心配しなくてもいいんだ」と感じてもらえるようにサポートしたりもしています。
一方、初めて相談に来られる方の中には、「節約したいのだけど、家計のどこを削ればいいか?」とおっしゃる方もいます。そうした場合、まずは、「どうして節約したいと思っているのか?節約をして何をしたいか?」をお聞きするようにしています。
実際のところ、節約して順調に貯蓄をしているひとでも、漠然と取り組んでいると「これで十分足りるだろうか?」とたびたび不安を感じてしまうようです。
逆に、住宅購入をしてローン返済中のひとでも、「これは繰上げ返済のための積み立て」「これはセカンドライフの備え」というように、目的を持ってお金を管理していると、ある程度は将来の見通しが立てられるからか、不安を感じることは少ないようです。
目的をはっきりさせる、というのは節約でも貯蓄でも資産形成でも、とても重要なのだと考えます。
「支出を抑えるために保険料を安くしたり、解約する!」本当に大丈夫?
――支出を抑えるために、生命保険に加入している方が「毎月の保険料を安くする」ということを目的に相談にいらっしゃることもあると想像します。そうした場合、どのようなアドバイスをしていますか?
関澤:確かに加入している生命保険などの保険料を見直す、あるいは、解約するとなれば、単純にその分は“家計の中で支出が抑えられた”と見えるでしょう。 しかし、同時に、今まで保険でカバーしていた保障も手薄になることは注意してほしいです。

――保険料の見直しや保険料を安くする上での注意点とは、どのようなものでしょうか?
関澤:大前提として、ご加入されている保険の内容を精査することなく、「支出削減のため、節約のため」と単純に保険をゼロにしてしまうのはあまりおすすめできません。
もし今、生命保険に加入しているなら、加入する前に、「独身か既婚か、賃貸か持ち家か、お子さんがいらっしゃるか、年収はどのくらいか、将来の希望ややりたいことはなにか」といったことを詳しく尋ねられたはずです。その一人ひとり違った状況をトータルで明らかにして、まず保障、そしてどう備えていくか、といったことを道筋立てて設計したのが、いま加入している保険なのだと言えます。
そうやって決めたものなので、安易に「保険料を下げる、保険を解約する」ということだけを突き詰めてしまうと、気づかないうちに「本当は老後に必要な保障だった」というものまで手放してしまうことにもなりかねません。それは避けたいことですよね。
また、若い頃に加入すると、保険料は割安で済む場合がほとんどです。逆に、年齢が上がってから同じ内容の保険に加入しようとすると、割高になるのが一般的です。そのため、

