川村怜さんと人生100年時代~安渕の未来ダイアログ 第7回

#お金 #安渕の未来ダイアログ #人生100年 #インタビュー #健康 #ライフスタイル

近年、「インクルージョン&ダイバーシティ」という言葉を目にする機会が増えています。その背景には、多様なバックグラウンドを持つ人々が集い、さまざまな視点から社会を見つめ、それぞれが課題を発見して共に解決策を模索することが、より良い社会づくりにつながる、との考えがあります。

一方、これまでのやり方との違いに戸惑ったり、時には意見の対立が生じたりすることもあるようです。

第7回『安渕の未来ダイアログ』では、パラリンピック正式競技である5人制サッカー(ブラインドサッカー)日本代表の主将であり、アクサ生命社員でもある川村怜さんを迎え、多様性と共生社会をテーマに、人生100年時代を生き抜く社会のあり方について語り合いました。

視覚障害とブラインドサッカーとの出会い

安渕:川村さんは8年前からアクサで働いていますが、それ以前は何をされていたのでしょうか?

川村:鍼灸師の資格を持っているので、短い期間でしたが盲学校で資格専攻課程の生徒に教える立場にいました。

安渕:そうだったのですね。一方、ブラインドサッカーは大学のころにはもう始めていた、と聞いています。それ以前もサッカー少年だったそうですね。

川村:そうです。5歳のときに視覚障害になって、私の場合は徐々に見えなくなっていったのですが、見えにくいながらもサッカーは続けていました。中学入学と同時にサッカー部に入ろうとしたのですが、やはりハンディキャップがあるので入部は叶わず…。そこで一度、サッカーは諦めました。しかし、大学でブラインドサッカーに出会い、「これだったらできる!」という思いで挑戦しました。

安渕:そして、日本代表レベルにまでなった、というわけですね。

川村:はい。ただ、そこまでの道のりは簡単ではありませんでした。ブラインドサッカーを始めた頃はフィールドに立ってもどちらを向いているのか自分でもわからない状態でしたし、怖くて体も動かなかったほどです。

安渕:ブラインドサッカーには特別なスキルを必要とするわけですね。競技者としての話もとても興味深いので、順にうかがいたいと思います。

視覚障害によって“見える”こともある

安渕:これからの時代、私たちはいろんな意味でのバリアフリーを追求していくことがすごく大事だと思っています。だからこそ「インクルージョン&ダイバーシティ」の実践は必要で、そこに障害も当然入ってきます。そして、まずはお互いを知ることが非常に重要だと感じています。

そこで川村さんの体験を伺いたいのですが、視覚障害で目が見えなくなる前と後で何か大きく変わったことはありますか?

川村:大きく変わったことはないように思います。私の場合、5歳から視覚障害で視力が0. 02〜0.03と、本当に目の前の狭い範囲でしか見えないところから始まり、全盲になりました。そうして視力は失われたのですが、ある意味で視野が広がったと感じる部分もあります。全体を俯瞰して見られるようになっている、というような感覚です。

安渕:なるほど。私もダイアログ・イン・ザ・ダーク*という活動の一環で真っ暗闇の中で過ごす体験をしたのですが、見ようとしても見えない状態になったら逆に目を閉じてしまい、他の感覚を研ぎ澄ませる方が重要だと知りました。その方がかえって風の流れや季節ごとの香りといったものが強く感じられるような気がしました。

※視覚障害者の案内により、完全に光を遮断した”純度100%の暗闇”の中で、視覚以外のさまざまな感覚やコミュニケーションを楽しむソーシャル・エンターテイメント。これまで世界50カ国以上で開催され、900万人を超える人々が体験。

川村:そうですね。視覚ではなく、聴覚や触覚を通じて情報を得て行動していく、というイメージです。私も視力がなくなった後の方がそうやっていろいろと感じることが多い気がします。

安渕:バリアフリーという意味では自分と周りのひととの関係というのはすごく大事だと思います。川村さんは、視力がなくなった後、周囲のひとからの反応で印象に残っていることはありますか?

川村:普段は白杖を持って生活しているのですが、街中や駅で「お手伝いしましょうか?」と、声をかけていただく機会が増えました。

安渕:周りにどれくらいひとがいるか、何が起きているか、把握しづらい場面は多いと思います。そうした時に「困っていませんか?」と私たちが声をかけるのは大事なことですね。

川村:そうしてもらえると助かります。その時、できれば声がけと一緒に「トントン」と肩を触れていただけると、「あ、自分に声をかけてくれているんだ」と、認識できるのでありがたいです。離れた場所から私に向かって声をかけてもらうと、声は認識できても「誰に向けている言葉なのかな?ほかのひとかな?」と思ってしまうこともあるので、触れてもらうことはすごくありがたいです。

子ども達と接し、多様性を学び合うこともある

安渕:声がけと一緒に肩に触れる、と聞くと「なるほど!」と思いますね!お互いを知る機会という意味では、子ども達と交流するプログラムにも参加しておられると聞いています。具体的にどんなことをされているのでしょうか?

川村:日本ブラインドサッカー協会が実施している体験型ダイバーシティ教育プログラム「スポ育®️」のことですね。小中学校に出向いて、ブラインドサッカーを通じて、他者に伝わるコミュニケーションの方法や相手の立場に立って振る舞うことの大切さなどを伝えようとしています。

具体的には、ひとりがアイマスクを着けて、もうひとりが見えている状態になり、一緒に体操をしたり、ボールを使って体を動かしたり、パスを繋いだり、走ったりします。ふたりのうちひとりは見えていない状態なので、声を介して何をするか伝えなければなりません。そうした体験から、物事を伝えていく力を養ったり、見えないひとに対してどういう伝え方をしたら行動してもらえるのかを学んでもらっています。

お互いへの思いやりや、どうしたら一緒に物事を成し遂げられるのかを考えてもらう機会を通じて、「見えないひとと見えるひとが一緒になって何かができるんだ」ということに気付いてもらうプログラムになっています。

安渕:子ども達と接する時、何か気を付けていることはありますか?

川村:サッカーが上手いか下手かは関係がなく、重要なのはやはりコミュニケーション能力や、声を出せるかどうか、うまく伝えられるかどうかということになります。では、いい伝え方はどのようなものなのかというと、いい言葉を使っていたとしても声が小さければ相手に届かないので、声の強弱やタイミング、言葉選びや言葉の質にも注意する必要がある、とわかってもらえるように努力しています。

安渕:なるほど。確かにその体験ならば、コミュニケーションとは相手に伝わって初めて効果が出る、ということが子ども達にも伝わりそうですね。逆に川村さんが彼らから何か学ぶポイントはありますか?

川村:やはり子ども達の成長速度には驚かされます。プログラムは1コマ90分なのですが、最初に挨拶した時と90分後ではまるで変わっています。最初に「こんにちは」と挨拶する時には、視覚障害者である私との距離感がどうしてもあるものです。

安渕:彼らからすると、「どうすればいいんだろう? どう接したらいいんだ? 何か言っちゃいけない言葉があるんだろうか?」と、考えるのでしょう。

川村:そうです。しかし、接していくうちに声が出てきます。しばらくして、「喋っても大丈夫そうだ」というところまで歩み寄ってくれるころには視覚障害者に対するイメージや印象も変わって、障害への理解に繋がっていくように思います。1コマを終えるころには、すっかりコミュニケーション能力が高まっていると感じます。

安渕:子ども達の能力はすごいですからね。さきほど「暗闇体験をしたことがある」と言いましたが、佐賀県でダイアログ・イン・ザ・ダークを開いて小学生の子ども達にも参加してもらったのですが、彼らは真っ暗闇なんて全然怖がらないんですよね。

喜んではしゃいで走り回って…、あの順応力や吸収力の高さは大人には真似できないとびっくりしました。スポ育というプログラムでも、そうした子ども達の力を感じるというわけですね。

川村:感じますね。私は講師として訪問するのですが、子ども達の姿から私自身も学びを得ることがたくさんあります。

例えば、以前スポ育プログラム終了後の質問タイムで、「もし1日だけ目が見えるなら、何がしたいですか?」と小学生に質問をされたことがありました。「そういう捉え方をして、そういう質問をしてくるのか。深いなぁ」と感じたものです。

安渕:私も高校生に多様性についての話をした後、「これは深いなぁ」と思わずうなってしまうような質問を受けたことがあります。「教えているけれど、自分も教えられる」ということは当然ありますよね。

“ダイバーシティ推進”を掲げなくなることがゴール

安渕:アクサでは随分前から全社的な経営課題として「インクルージョン&ダイバーシティ」に取り組んできました。川村さんが社内でそれを感じることはありますか?

川村:ダイバーシティのカルチャーが企業に根付いていることは嬉しいな、と思っています。みんな接し方がいい意味で気を使いすぎず、という感じなので、私たちも自然に溶け込むことができます。すごく嬉しいことで、ありがたいことです。

安渕:それがバリアフリーな状態である、ということなのかもしれませんね。日頃から川村さんがそばにいて、日々接していると、それが日常になってきます。だから、街で白杖を持っているひとを見かけたら、肩をトントンとしながら「大丈夫ですか? 行きたいところに向かえていますか?」と声をかけることも自然な行為になるのだと想像します。それはほかの社員にとっても心が豊かになるような、すごくいいことですよね。

一方で、私たちもまだ完璧ではないと考えています。「もうちょっとこうしたところを改善してほしい」と感じることはありますか?

川村:そうですね…今、ダイバーシティを推進していますが、究極的にはそのようなある種のイベントのように推進しなくても共生できて共存していることが当たり前だ、というような会社になっていってほしいと思っています。

安渕:確かに、女性活躍推進やダイバーシティ推進という言葉が用いられているうちはまだまだそれができていない状態ですからね。難しいとは思いますが、川村さんが言うような状態が完成形だと考えています。

少し視点を広げて、社会全体での障害者を取り巻く環境についても聞かせてください。この10年くらいの間に何か「変わってきた」と感じられますか?

川村:2013年頃からは、啓蒙や啓発の機会が増え、テレビでもパラスポーツが話題になることが増えました。そうしたことがきっかけで、「こんな障害があるんだ」とか、「こんな方が、こんなスポーツをしてるんだ」という周知が広がったように感じています。

ブラインドサッカーについても、これまではイチからルールを説明するなどしていましたが、最近では 「聞いたことあるし、観戦したこともある」とか「ボールから音が出て、選手はアイマスクをしてプレーするんですよね」と言ってもらえます。日本代表として誰かと話をする際に、会話のスタートラインが変わってきていると感じます。

安渕:実際に観戦すると、それを身近に感じ、競技の奥深さなどをより知りたくなりますしね。他のパラスポーツもそうですが、より認知度が高まれば、ある部分では健常者もかなわないすごい能力が発揮されているんだ! と、みなさんが気づくと思います。

川村:障害者は全員が競技者でも日本代表でもないですし、一人ひとりが違うのですが、せっかく世界中からパラスポーツのトップアスリートがやってきて実力を競い合う機会があるので、それがきっかけになってもう少し障害者を身近に感じてもらえたら…。普段は少し構えて接していると感じることがあるので、その距離感を縮めていきたいし、より自然に感じてもらえたらな、と思います。もちろん、私たちから歩み寄ることも必要だと思います。

健康とお金の話~何かに挑戦する時に必要なもの~

安渕:このサイトのテーマである「人生100年時代」についての話も聞かせてください。川村さんは32歳とのことですが、「人生100年時代」を意識されることはありますか?

川村:ここ最近、そういったことを考える機会は増えています。安渕さんは「人生100年を1日24時間に例えると」と、よくおっしゃっていますが、そう考えると私の場合は「朝食をとった直後」くらいだと思います。「さあ1日の始まりだ。出かけよう!」という、そんな心境です。

安渕:まだまだ1日の終わりまでは長いですね。

川村:そうですね。これまではぼんやりと将来の夢や想像をしていましたが、「人生100年時代」という明確な数字が入った言葉に出会い、自分の年齢と照らし合わせて、「ああ、まだ自分のこれまでの人生の2倍も3倍も生きるのか。その中で何ができるんだろう?」と、考えています。

そうすると、楽しみな気持ちにはなりましたが、健康寿命がずっと続くかどうかは定かでないので、何より「自分の足で歩いて健康な状態で100年を生きられるように」というのを追求していきたいと思っています。

安渕:そうですね。アクサ生命が行なったアンケートでも、「100年時代」をポジティブに捉えているひとがとても少ない、という結果が出ていました。その理由の中にはやはり健康への不安と経済的な不安が挙がっていました。「健康」と「お金」は「人生100年時代」をポジティブに生きるためには重要なテーマだということです。

一方で、アスリートである川村さんも健康寿命を重要視している、というのは少し意外にも感じました。アスリートの人にとっては、健康は当たり前のことかと思っていました。

川村:そうですね。自分自身の体と向き合っているだけに、健康は非常に重要なテーマです。健康あっての競技生活ですからね。競技生活の大前提のところをしっかり整えていくことが、生きていく上で、何かに挑戦していく上で、すごく大切なことだと日々実感しています。

安渕:では、人生100年をポジティブに過ごすには「経済的な不安の払拭」も欠かせない、という話をしましたが、川村さんにとって「お金」とはどういうものでしょうか?

川村:お金は…あった方がいいものですよね。あった方がいいというか、今の時代には、何か行動したり、挑戦する際に必要なものだと思います。

もちろん、お金がなければ、それはそれでお金を得るためにハングリー精神を発揮することもあると想像できますが、「お金がある」ということで心理的な安心感を覚えたり、精神的に整った状態で何か行動に移せる、という部分はあるのではないでしょうか。

ブラインドサッカーが切り拓く新分野があるかもしれない!

安渕:先ほど、「人生100年時代」を一日に例えると、川村さんの人生はこれからがスタートだ、というふうにおっしゃっていましたが、どんなチャレンジをしていきたいと考えていらっしゃいますか?

川村:いつか独立して、起業してみたいとは思っています。どういった形になるかはわかりませんが、鍼灸師やアスリートとして培った知識をもとに、誰かの役に立ちたいし、それができる働き方や立ち位置で自分が存在できれば、と考えています。

安渕:ちょうど前回の対談は同じくアスリートの為末大さんに出ていただいたのですが、彼は次世代のアスリートの育成に携わりたい、とおっしゃっていました。川村さんの場合も次の世代やその先のひと達を育てる、といった夢はありますか?

川村:そうですね。まず、ブラインドサッカーで言うと、まだ歴史が浅いので、指導者が圧倒的に少なく、競技特性も明らかになっていない部分がたくさんあります。手探りの状態で今までずっと進んできているので、選手として私が経験してきたことをユース世代の子ども達に指導していますし、それを続けたいと考えています。

また、ブラインドサッカーで経験したことを他のスポーツなどにも生かせるのではないか、とも考えています。

安渕:スポーツの世界からコーチングの世界に移り、ビジネスの領域でリーダーシップ育成に手腕を振るうひともいらっしゃいますからね。

ところで、ブラインドサッカー自体の練習方法やコーチング法などのサイエンスがまだ十分には開発されてない、というのは驚きです。

川村:実はまだ発展途上なのです。今はまだ、サッカーの練習方法や戦術理論などをブラインドサッカーに援用するなどして対応していますが、それが正解かどうかわからない、とも感じています。

安渕:ひょっとしたら、ブラインドサッカーならではの練習方法などもあるかもしれませんね。

川村:そうですね。ブラインドサッカーではいろんな音の中から的確に必要な音を選んで位置関係を把握するなどして対応するのですが、そのためか、視覚障害者でもブラインドサッカーを経験したひとは全盲でも脳の中の視覚野が反応しているという研究結果があります。一般の視覚障害者は反応しない部位なので、これは興味深いことだと言えます。

こうした脳科学分野の研究が進めば、ブラインドサッカーのトレーニング方法をより深く追求できたり、一般の視覚障害者の生活にも役立つ可能性は十分あると思います。生活の質が上がる、という意味ではリハビリテーションにも生かせるかもしれません。そういう可能性を追求していきたいですね。

安渕:それはまったく新しい分野を拓くことになるかもしれませんよ!何十年もかけてやる意味があるかもしれません。

脳科学との組み合わせという意味では、アクサでは、世界的な脳科学の第一人者である株式会社NeU取締役CTO(東北大学加齢医学研究所)川島隆太博士監修による「アクサの脳トレ」をご提供しています。これはトレーニングを継続的に行なうことで、認知症の予防や日々の集中力を向上させる効果が期待できる、というものです。

ひょっとしたらブラインドサッカーから得られた知見が、そうした脳への刺激に役立つ、というようなことがあるかもしれません。

もう一歩、歩み寄るために

安渕:さて、最後の質問です。以前、ある全盲のひとから、「私たちにとって『公園』というのは怖いところなんです。この中に入った瞬間、点字ブロックがないので、迷い込むと自分ひとりで出られないんです」という話を聞きました。

それ以来、本当に私たちが気付かないことはたくさんあるのだな、と感じていますし、対話を増やして学ぶこと、声を上げ、声を聞く、という機会は非常に大切だと感じました。それは視覚や聴覚に限りません。社会のデザインが「不便だ」と感じる意見は身の回りに意外とあるのかな、と想像しています。

川村:確かに「点字ブロックあるなし問題」というのは、視覚障害者の中でもいろいろな考えがあると思います。それこそブラインドサッカーを経験していると、周囲の音を拾う能力が養われるので、その中から軸を見つけて方向感覚を定めてチューニングしながら進むこともできます。

しかし、だからこそ環境因子がすごく重要で、雨がザーザーと降っていたり、風がビュービューと吹いていたりすると音は流れてしまいます。そこに車が走ると雨水が跳ねる音が大きく聞こえ、いつもと同じ道を歩いていても違う感覚になってしまい、不安になることがあります。さらに白杖をつきながら傘を差すとなると、やはり不便ですし、危ないですね。

安渕:なるほど。たとえ視覚障害と言っても、実は個人差がものすごくあって、絶対にひとくくりにはできませんね。一人ひとりがどんなふうに思っているか、どんな不便があると感じているのか、あるいはこんなことを言ってる、という話を取り上げて、個別に理解を深めていくというのがすごく大事だ、ということですね。

川村:そうですね。まずは、パラスポーツを身近に感じるなどして障害をより身近な存在として接し、さらにこのような対話の機会が多く生まれれば嬉しいな、と思います。

安渕:要するに、「マイノリティーをグループにして名前をつけ、そこに向かって何かをする」ということではなく、本当は「“そのグループ”以外の人たちの方がどう変わっていくか」ということなのだと思います。それが社会としての大きな課題なのでしょう。

例えば、健常者と障害者、ということではなく、自然に混ざり合う“場”をどうやって作って区分をなくしていくか、という話なのではないか、と考えました。

川村:それはすごく理想的ですね!


対談を終えて

最近、多様性を区分することでの思考停止に陥らないように気を付けています。マジョリティとマイノリティを区分してラベルを付けると、何となくそのラベルの中身まで深く考えなくなってしまう現象です。例えば、LGBTから発展してLGBTQという言葉がありますが、この言葉を使うと、LGBTQという同一の属性を持つ1つのグループが存在するような幻想に陥りがちです。これは便宜的な大きな区分であって、その内部にもたくさんの多様性が存在していることを意識しておかないと、無意識のバイアスを当てはめてしまいます。

今回、川村さんと対談していても、「全盲」という言葉だけでは何もわからないことに気づきました。ブラインドサッカーで鍛えられた位置感覚、鋭い聴覚からは、独特の優れた能力が生まれていますし、それはほかの全盲の人のみならず、視力のある人より優れているのだと感じました。

また、人体の不思議というのでしょうか、ブラインドサッカーを経験した人の脳の機能が他の全盲の人とは変わってくるというのが、とても新鮮な驚きでした。これをうまく利用してトレーニングに取り入れると、どんな人でも一部の感覚を研ぎ澄ましていくことが可能なのではないかなど、想像は大きく膨らみました。障害のあるなしで区分するのではなく、それぞれの特性を理解し助け合い、優れたところを認めて取り入れていくというのが、まさに豊かな人生100年時代を作っていくということだと、この対談を通じて実感しました。

これから街で白杖を持った人が迷っているような様子を見かけたら、とんとんと軽く肩をたたき「行きたい所に向かえていますか?」と声をかけたいと思います。


川村怜(写真左)
アクサ生命保険株式会社広報部所属。2007年ブラインドサッカー競技をスタート。11年に筑波技術大学保健科学部卒業後、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師国家資格を取得。筑波技術大学東西医学統合医療センター臨床研修生となる。12年に新潟県立新潟盲学校助教諭を経て、13年アクサ生命保険に入社。13年よりブラインドサッカー日本代表に選出、16年より主将に就任。現在、JPCアスリート委員、しながわスポーツ大使を務める。大阪府東大阪市出身。

安渕聖司(写真右)
アクサ生命保険株式会社 代表取締役社長兼CEO。1979年に早稲田大学政治経済学部を卒業後、三菱商事株式会社に入社。東京、仙台、ロンドン勤務を経て、90年ハーバード大経営大学院修了。99年リップルウッドの日本法人立ち上げに参画。リップルウッド・ジャパン株式会社エグゼクティヴ・ディレクター、UBS証券会社マネージングディレクター、GE コマーシャル・ファイナンス・アジア上級副社長を経て、09年GE キャピタル・ジャパン社長 兼CEO、17年ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社代表取締役社長を歴任、19年より現職に就き現在に至る。兵庫県神戸市出身。

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