「ふるさと納税」から考える人生100年時代の税の使いみち

#税金 #ライフスタイル #人生100年

日本のどこに住んでいても、私たちは社会との関係なしで生きていくことはできません。寿命が延び、私たちの人生が100年に近づいていくことは、それだけ社会の一員としての期間が長くなることも意味します。

生まれ故郷を後にして、都会で学生生活を送り、そのまま就職、家庭を持つ人も多いなか、「『ふるさと』に、自分の意思で納税できる制度があってもよいのではないか」という考えから生まれた「ふるさと納税」。2008年に始まり、2018年で10年目を迎えています。

具体的には、選んだ自治体に寄付をして、確定申告など一定の手続きをすると、寄付した金額の一部が所得税・住民税から控除され、実質的にその自治体に自分が納める税金の一部を振り分けたことになります。「ふるさと」と名前がついていますが、生まれ故郷でなくても、自分の住所地「以外の」自治体であれば、ふるさと納税が可能です。

寄付先を選ぶとなると、寄付金がどんなことに使われるかが気になり、納税者と自治体が、それぞれ地域のあり方を考えるきっかけにもなるでしょう。人生が100年になり、その一方で人口減少を迎えるなか、それぞれの立場で「税の使いみち」を考える機会にもなります。

ふるさと納税人気の原因の一つは、豪華な「返礼品」

ふるさと納税によって寄付できる金額は、その人の課税所得によって異なります。例えば、年収600万円の給与所得者で独身・共働きの人なら、最大で約7万7,000円のふるさと納税が可能です。自己負担額の2,000円を除いた全額を、控除の対象とすることができます。

このように、最低2,000円の自己負担が生じるにもかかわらず、ふるさと納税の受入額・受入件数は右肩上がりに増えています。

ふるさと納税の受入額及び受入件数(全国計)

出典:ふるさと納税に関する現況調査結果 (平成29年度実績)自治税務局市町村税課

たとえ自己負担があっても、厳しい地方財政に貢献したいという人も中にはいるでしょう。ただ、これだけの件数が増えた理由の一つとして考えられるのが、「返礼(へんれい)品」の存在です。

返礼品は、ふるさと納税の「お礼」として自治体が自主的に始めたものです。ところが、豪華な返礼品を出す自治体へのふるさと納税額が増え、メディアなどで紹介されることで自治体間の競争が始まりました。さらに「高額納税者がたくさんの返礼品を獲得してお得に暮らしている」といった取り上げ方でメディアに紹介されるなど、本来の目的を離れて注目を集めたことも否めません。

寄付の使途を明確化。「ふるさと納税型クラウドファンディング」も

ふるさと納税の返礼品はその地方の名産品が多く、地方の産業を活性化させる手段にもなっています。また配送の際には観光案内が同梱されているなど、この機会を、「町おこし」「村おこし」として活用しようと工夫する自治体もあります。その一方で、地場産業とは関係のない家電などを返礼品とする自治体もありました。観光資源に乏しい場合などは、ほかの自治体と競争する上でやむをえない一面もあったといえます。

競争がこれ以上過熱しないよう、2017年、2018年に総務大臣が自治体に対して通知を出しています。主なポイントは、返礼品の金額をふるさと納税額の3分の1にする、地場産業以外の返礼品について「良識ある対応」をお願いする、という2点です。

返礼品競争が過熱していれば、寄付した金額に対する返礼品が「どのくらいお得か」がやはり気になり、より「還元率の高い」自治体に注目してしまいがちです。しかし、返礼品が寄付額の3割程度に落ち着けば、返礼品にそれほど左右されず「どんな寄付先を選ぶか」に関心が移っていくかもしれません。

自治体側も、ふるさと納税を使って行ないたいことの目的を明確にしている場合があります。寄付する際に「教育」「高齢者福祉」など、使いみちを選べる、ふるさと納税を使ってできたことをウェブサイトで報告するなどです。こうした「見える化」は、寄付する側の満足感にもつながっていきそうです。

最近は、さらに使途を明確化した「ふるさと納税型クラウドファンディング」を行う自治体もあります。インターネットを通じて、応援したいプロジェクトなどに対して資金を集める仕組み「クラウドファンディング」が最近人気を集めていますが、それが、ふるさと納税の仕組みを使ってできるのです。例えば2017年、北海道の夕張市で募集された「夕張高校魅力化プロジェクト」では、700万円の目標額に対して、約2,360万円のふるさと納税による寄付がありました。

自分が支払う税金の一部をふるさと納税することは、「税金の使われ方」を見守る方法の一つといえます。寄付先がその後どうなったのかも気になり、地方の問題に関心を持ち続けるきっかけにもなるかもしれません。

災害の際は、「代理寄付」で被災地の自治体にスピーディにお金が届く

ふるさと納税には「代理寄付」という仕組みがあります。災害のとき、被災した自治体に代わって別の自治体が寄付金を受け付け、納税証明書の発行なども代行。寄付金はそのまま被災地自治体に届けます。

この仕組みを作るきっかけとなった自治体が、茨城県境町です。2015年9月の「平成27年9月関東・東北豪雨」で総額約20億円の被害を受けた同町は、民間のふるさと納税代行サイトを通じて支援を募り、約2,200万円の寄付を受けました。

災害支援といえば義援金が思い浮かびますが、複数の自治体間での配分などもあり、お金が届くまでにはタイムラグが生じます。「災害が起きたときは、『今』行動を起こさなければなりません。ふるさと納税は寄付先が明確なため、迅速に寄付を受け取ることができますし、首長の判断ですぐ始められます。これは全く新しい寄付のあり方だと感じています」(境町 役場秘書 公室まちづくり推進課参与 野口富太郎さん)

ただ、境町では、災害復興に必要な人員を納税証明書の発行といった事務作業にとられてしまう、といった課題が残っていました。

翌年の2016年4月、熊本地震が発生します。被災自治体としての経験から、橋本正裕町長が前出の代行サイトにかけあったことで、被災自治体に代わって寄付を受け付け、納税証明書の発行なども代行する「代理寄付」の仕組みが生まれました。境町は、平成28年熊本地震(熊本県)に続き、平成30年西日本全域大雨災害(岡山県倉敷市・広島県)、平成30年北海道胆振東部地震(北海道厚真町)の代理寄付も受け付けていました(現在は終了)。

「たくさんの応援コメント付きで寄付をいただきました。また職員派遣や被災企業の支援、観光協会が主体となった被災地への研修旅行も実施しています。一時の支援ではなく継続した支援をすることが大切だと考えています」(野口さん)

代理寄付による自治体同士の支援は、今では全国の自治体に波及しています。災害が多い日本では、このような協力、連携もますます重要になるでしょう。

人口減少時代の「税の使われ方」を考えるきっかけに

学校で「納税の義務」と習った通り、税金というと、「納めなければならないもの」として思考が止まってしまいがちです。しかし、これから人口がますます減り、人生は100年時代に向かって長くなっていく今、私たちは自分たちが納めた税の使われ方に対して、もっと敏感になってもいいでしょう。ふるさと納税には、納税者が自分の意志で納税先の一部を選べる、画期的な制度という一面があります。

個人の税金は、1月1日~12月31日を1年としてカウントします。今年の収入の見通しが立ってきた今の時期は、検討するのに適した時期でもあるといえます。自分の郷里、旅で訪れたことのある町など、ウェブサイトなどをチェックしながら、自分の税の使い道を考えてみてはいかがですか?

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