教育資金と老後資金を同時期に備えるのは難しい!?~予期せぬ資金も上手に備えるコツと考え方、見逃せないポイントとは?~
2023年09月29日 | お金のこと -Wealth-
#お金#今できること#保険#人生100年#ライフスタイル#インタビュー#家庭・育児#健康
お子さまがいるご家庭では特に、「教育資金と老後資金を同時期に備えるのは難しい」と感じる方が多いようです。その理由には、2つの大きな資金を備えるというプレッシャーだけでなく、自動車や住宅の購入とローンの返済のような「今まさに必要な支出への負担感」が関係しているからだと考えられます。
では、そのような状況の中でも、教育資金と老後資金を無理なく準備していくにはどうすればいいか?アクサ生命のFA(フィナンシャルプラン アドバイザー)木村冬悟のコメントと共にご紹介します。
老後資金と教育資金を準備している世代の“本音”は?
まず、老後資金と教育資金を準備している世代が感じていることを見てみましょう。
アクサ生命が2023年3月1日~2日にかけて全国の30~69歳の男女で高校生の子どもがいる1,000名を対象に実施した「金融経済教育とライフマネジメント®に関する調査2023」によると、【自身の老後資金が不足することはないと思うか?】【教育資金と老後資金の両方を準備することは厳しいと感じるか?】という質問に対する答えは以下のような結果になり、多くのひとが不安を感じていることが分かりました。

今回の調査時期は、ちょうど「物価の上昇」や「実質賃金の減少」といった家計を直撃するような出来事が話題になった時期と重なります。また、「退職金をはじめとする税のあり方の見直し」や「扶養控除の見直し」といったニュースが取り沙汰される今日、将来に必要なお金に関する不安を抱えているひとが増えているとも想像されます。
では、自分の老後資金や子どもの教育資金について心配なく過ごせるよう備えるにはどうすればいいのか、前出の木村FAに話を聞いてみました。
木村FAは、人生の目的やビ ジョンを明確にし、夢を実現するための継続的なライフプランづくりをサポートする「ライフマネジメント®」のコンサルティングをお客さまにご案内しており、過去に掲載した2つの記事でも親子間でのお金の話についてアドバイスをしています。
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将来に必要なお金を準備しているひとがやっていることは?
――「教育資金と老後資金を同時期に備えるのは難しい」という話に入る前に、「老後資金とは何か?」について改めて整理したいと思います。一般的に、「老後資金」とは何を指すのでしょうか?
木村:大きくは2つに分けることができます。まず、基本生活費とも言えるもので、これは普段の生活に必要な家賃や光熱費、通信費といったものを指します。いわば、生きるために必要な基本の費用です。
もう一方は、人生を豊かに充実させ、自分らしく生き、誰かと楽しむための「ゆとりの費用」が挙げられます。以前、「老後2,000万円問題」が話題になりましたが、その際、「リタイア後に旅行などの楽しみをするためにも、老後資金を備えた方が良い」という話が出ましたね。そこで議論になったのはまさにこの部分を指します。
調査では、「老後資金が不足することはないと思うか?」という質問に対して、「そう思わない(79.4%)」との回答が多くあったとのこと。これはおそらく、「ゆとり資金が足りないと思っている」ということだと推察します。
ただし、最近では、「公的年金や税金・控除に関するニュースや、物価・光熱費等が上昇している現状を見ていると、将来は支給される年金だけで生活費をまかなうのは難しくなるのではないか?」と心配するひとが増えてきているように感じられます。
私がサポートしているお客さまの中には、「公的年金として得られる資金だけでは生活できないと考えて、将来に備えて資産形成を考えたい。そのためにすでに作ったライフプランを見直したい」とおっしゃる方も少なくありません。
教育資金と老後資金を同時に準備するのは難しくない!その理由は?
――今後、ますます「子どもの教育資金と自分の老後資金を準備するのは難しい」と感じるひとが増えるように考えます。やはり、難しいものなのでしょうか?
木村:結論から言うと、私は「難しくない」と考えています。私がサポートしているお客さまには、どちらも同時に備えるよう取り組んでいただいているのですが、最初にお話しを聞いている段階ではアンケートに回答している方々と同じように「難しい」と考えていたとしても、実際にやってみると「思っていたよりも難しくない」と感じておられるようです。
その理由は、お客さまと私とで、叶えていきたいこと、夢や理想、 ライフデザインをまずはお聞きします。ご希望を叶えるために家計や預貯金の現状確認、叶えていくために必要な実行プランをコーディネート、アクションに導くサポートをするステップを踏んでいるからです。
たとえば、小学生のお子さんがいたとしましょう。大学に入学するまでにはおよそ10年の猶予期間があるとします。すると、大学の入学から卒業までの資金として約600万円を貯めようとすれば、年間およそ60万円を積み立てれば良く、毎月の貯蓄額は約5万円程度だと概算できます。この時、積立貯蓄型の保険を活用すれば複利で運用することになるので、毎年必要な資金はより低減される可能性も考えられます。
また、今20代半ばから30歳くらいの方がいたとして、60歳までに30年あまり期間がある場合、老後のために2,000万円準備するとしても年間60万円程度の積立が単純計算で必要だとわかります。
合計毎月10万円程度の貯蓄を、ということになりますが、もしものときの保障をしっかり確保して同時に資産形成も出来る変額保険などの金融商品で運用すれば、単純に積み立てていくよりも複利で運用できるのでもっと家計への負担を軽くしながら備えられる可能性が高まると考えられます。
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